180718 中国の夢は「砂上の楼閣か」、胡蝶(コチョウ)の夢か(1)
2400年前の大陸の夢が「砂上の楼閣」だったか、
民主化の夢の50年たたずに、危険信号が出ている。
その前に一言。7月18日の産経新聞の見出しによれば、<「リーマン危機予測できず、3か月前「最悪期去った」>とある。
10年まえのリーマンショックの9月15日のNY株式大暴落の3ヵ月まえ6月会合で当時の日銀総裁の予想もはずれたというから、今のC国だけの問題とも言えないと指摘しておこう。
多分現在のC国の不動産投資(特に住宅)は、すでに2~3年前からこの米国のグラフのような状態であった筈だと推測されている。もしも正直なデータが公表されていたらだが。
丁度10年前シカゴ日米協会のEC委員の1員として、早朝の朝食会でE・フロスト女史の「アジアの新地域主義」というパネル討論があった。
南シナ海では中国艦の挑発的な米国艦への接近、すでに警戒の声が聞こえたし、米国では不動産バブルの崩壊のニュースが聞こえはじめ、今同じバブルの経験をする中国へは、カントリーリスクを感じさせられた。͡͡当時は中国への投資は、まだ「砂上の楼閣」という意見は少数で、上のグラフの示すように07年始めは米国の住宅産業で06年後半の崩落が、すでに株式市場は何かが起こると予感され、投資が見直されるのは国内であった。
中国とは取引を避け、投資しないと決めた人々
現在の中華人民共和国が占める地域は、1949年からの建国が来年で70年になるが、これほど急速に経済発展を遂げた例はないだろう。
2004~5年に上海・寧波・天津を調査し、国のリスクが大きすぎ、取引するに値しないないと決めた企業も少なくない。個人的にも最初から気がかりは、3~4点あった。
1)集会の自由を認めないこと;進出した外国企業はその国の人たちだけの結社、組合、
協会などは認めない。問題点があった場合は有料の弁護士に相談するとしても、一般
的な話はみなで相談しても良いはずと考えたが、答えは「No」だという。
なにか困るから隠し禁じているのだと思うのが普通だろう。(日本国憲法で認める集
会・結社の自由だが、それを外国企業は入ってくる時から認めないというのだ)
2)外国法人は外資口座と人民元口座という2口座を開設せねばならず、輸入した部品類
の売買はA勘定、国内取引はB勘定という2種があり、勝手にAからBまたは逆はで
きず自由でない。つまりABの間には壁があるといわれた。(官制2重帳簿か)
3)輸入されても国内で購入しても、売買に際してはVAT(付加価値税)17.5%が
課税され、輸出したらその全額ではなく、15~15.5%が還付されるという。
その額は上海市周辺だと昔は2%位だったが、10年前で3%くらいは課税される。
他の地域では税率は違うという。差額はどこに入るのかというと、市だという。
(輸出で儲ける国有商社の発想かと受け止めた人もあった。シンガポールには似たよ
うな商社がある。)
4)会社を閉める場合は、資本金も海外に送金したら2度と新たな開設は認めないという
のもおかしい。人質を取るような発想であろうか、異常な考えだと感じたものだ。
(だいぶん後だが、実際に米国のかなり大きなメーカが進出して、同じことを言わ
れ、同社は(リスキーな国と感じ)東南アジアの国へ移してしまったという。)
5)C国では規模の大きな産業は国有企業ばかりで、党幹部が直轄で関与するから、外国
企業は競争にならないという話も聞こえてきた。
- 大会社は、中国の会社と50:50の出資を要求され、何も仕事ができない現地の経営幹部が送り込まれてきて経費倒れになるばかりか、夜中に開けて入られ、設計図や重要な情報が獲られるという話は、既に2005年ころから聞こえた。(なるほどメーカ歓迎か。獲れるものが多いからかなと。)
- 日系プラスチックの工場でも、金型の摩耗が異常に早いと気づいたらしい。調べると金型が夜はべつな工場にこっそり移動して、同じ製品が偽造されていたという。価格競争で勝てるわけがなかったという嘆きの声。こうした声を種類別にまとめておく必要があったのかもしれない。
- ソーラーパネルではドイツの優れたメーカが、コピー品の安値で倒され、あげく買収され世界市場を奪われた(15175 外国企業が模造品を日本で作る自由 は制限)。Htttp://sksknowledgetosurvive.blogspot.com/2013/12/1.html)。
贈収賄が日常的で契約無視、人権は認めない風土
党員が会社の役員には入ってこないとしても、売り上げの何パーセントかを上納金で
収めよというプレッシャーがあるし、旧正月まえには一定の額を持ってゆかないと、扱いの面で差別されるという話もある。(うちの工場だけは停電がないと自慢する日系企業もあったが、蛇のみちはヘビかという感じはしたが、、)
上記の集会の自由を認めれば、いっぺんに彼らの要求されていることがバレてしまうからだし、表現の自由を認めれば、外国企業が中国進出してこないだろう。
新聞社で最初に進出を許されたA社は、その後、原稿をチェックされ提灯記事ばかり書かされ、見出しと中身が逆なものも多いのは、未だに半島の新聞も同じである。いわゆる検閲である。追って参照する記事も見出しがおかしいのは分かって書いているのであろう。
日本のメディアはC国との付き合いの長い順に汚染され、平気で詐術をする悪弊を身に着けるばかりか、民間企業の品質の検査などでも、それは日本の大メーカにも影響を与えているのではないかと危惧している。
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