2019年7月25日木曜日

190801 MMT現代通貨理論と経営の変化(1)

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MMT現代通貨理論と経営の変化(1)
要するに財政の均衡という90年代初めのバブル崩壊後の緊縮政策が、すべての誤動作の始まりだったのだろう。それはプラザ合意での為替の切り上げで、250円/$から125円へと、通貨の交換価値を2倍にされた。それだけ無理なレートを受けたのは、それでも国内の工場の労働者の雇用を守る方を選んだともいえる。G5クラブへの高い入場料だったのだ。

社会主義の計画経済は、自由市場では受け入れられない
戦後最大といえる日本人が忘れえない経験は、円の切り上げであった。
エネルギー源の石油、鉄鉱石・強粘結炭・パルプ製紙の原料を中東・豪州・カナダから買うためにも、外貨としての米ドルは稼がねばならず、それは輸出がだめな部分は現地投資で利益を出すかするしかないことを意味する(と私は考える)。
「円/ドル推移グラフ、1980~2019」の画像検索結果 
代議士が日本車を叩き壊すデモンストレーションまでされ、デトロイトのバーでは、日本人と間違えられた中国人がなぐり殺された。
そこで日本は議員もふくめ多くの人が米人の怒りに気が付いた車はアメリカ人の誇り、日本の米と同じだと。

健全な株主のための経営なら、地産地消、アメリカで生産しアメリカで売る方が良い。無論、国内の雇用や税収は減るが。
「品質と価格が良ければ、自分たち選ばれ愛される」と言うのは、身勝手な理屈であったと。87年ころからは工場を米国に移し、米人社員を現地でトレーニングし、米人の設計者にデザインまで参加させた。ユーザーの米国市場の抵抗や嫌悪を和らげることができた会社はうまく拡大しているが、日本の本社の造るもの売るだけの会社では大きな違いが見えている。

大幅な通貨切り上げを飲んだ後は、明治以来の「追い付き追い越せ政策」の終焉でもあった。為替がそこまで切り上がったら、少々の生産コストカットでは手の施しようもない。90年代の10年は家電品をはじめ米国メーカも中国への生産のシフトが始まり、日本の大手はTVなども中国へ、自動車と電気系統や内装などは米国に工場投資が始まった。

中国はソーラパネルでのドイツの技術をこぴーしダンピングで倒し、経営悪化した会社をを買収し欧米販路を制覇、ドローンでは米国メーカの技術を、そして通信では北欧のエリクソン、ノキア他が窃取され、フアウエイの略奪などはWSJの記事に明白な通りである。手法が窃取である点で、国際ルールを無視しており、WTO加盟が早すぎたのだ。
ファーウェイによる窃取疑惑、元社員らが語る詳細
https://jp.wsj.com/articles/SB12240879310288303561304585331864196561670
03年ころからの中国は一方的な片貿易での黒字を積み上げつつ、軍事力で南シナ海での米海軍の排除を試み、更に公海の要路に人工軍島を7つも造り、東アジア各国は物流の命運を握られた形になっているのだ。ライセンス生産もおわり、今やトランプ政権が逆方向に舵をきり中国からは撤退を勧めた。
  • トランプ米大統領は26日、米中貿易協議を控え、世界貿易機関(WTO)に対し「発展途上国」扱いの在り方を見直すよう迫り、中国に圧力をかけている。トランプ氏はWTOの「途上国」扱いは、中国など一部の国を不当に優遇していると批判している
日本では明白な対策でなく、大都市の劣化した統計を周辺中都市へ、データベースのIoTやAIと家計主体の創作的な経済に向かい、プログラマー他の圧倒的なIT人材不足のギャップをうめ、かつドル不足も外国人観光役で穴埋め対策している様に見える。

最大の激震は金融・証券業界ではなかったか

90年代半ばから、金融業界も大手都市銀行他で15行くらいはNY、シカゴ、ロスなどには進出していたが、為替の激変と業界再編成で、シカゴが2,3行に激減し、落ちついて欧米の金融理論や財政論を学び分析している暇はなかったのではないか。
既に述べたが、93年のバブル崩壊後に日本が不動産バブルを抑えるために長期金利を上げず、引きしめで緊縮財政を採用したのは、ボタンのかけ間違いだったといわれている。なせそれが20年も25年も続けてきたのだろう。

私は金融や財政のエキスパートではない。だが小生の友人でも優秀な連中がいて、法学部で9割も優を並べた秀才が活躍していた。こちらは商社を辞め、対米進出したいという中小企業の進出支援や、自分も起業した会社のサバイバルが掛かっていた80,90年代であり、それどころではなかった。無論バランスを超えた売りこみは、円高の為替レートになる。
この分野では自社の起業や他社の育成も含めて、苦しんだ体験もあるので、続きをのべたい。

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