世界を1周した金銀はいま中国から再分散か
夢の世界か 真夏の夜の夢
日本の工業化は英仏の攻撃によって目覚めた
江戸幕府が国防能力を失い、強い藩が挑発に対し反撃して維新がおきた経緯からも議論はないとおもう。このグラフは江戸時代の鎖国がおわり、明治元年1868年以降、英国の産業革命のあとのオランダ、フランスが東西貿易で競争している中で、日本は絹、陶磁器、綿布などに進出し拡張して、第2次大戦まで成長した。
1945年の終戦のあと機械産業で再びおなじことが行われた。これは日本の生存権でもありやむをえない成長であり、特許が切れていれば仕方ない面がある。 私が商社に入った60年代ころは、先進国の多くの技術をライセンス契約で生産しており、それのないものは外貨枠の許可を受けて輸入していた。 ライセンス契約の更新は1度に10年くらい、そのあとは国産というのが一般だった。
米大陸の発見と欧州の技術発展が戦争の連鎖を招いた
江戸時代の欧州ではといえば、「1493年」という本でコロンブスがアメリカ大陸から持ち帰った金銀で、スペイン、ポルトガルが栄えた16世紀があり、それを奪おうとした、英国とオランダの戦い、仏、独の世界市場への参入による台頭と1914年からの第1次大戦があった。シカゴ美術館の絵画の中央にスペイン、イタリー、仏が順に並んでいるのは、近代の美術の流れだったのだろう。
王侯の独裁する国が急速に富を貯めると、海軍の拡張で貿易ルートを奪われるから周辺国は危険を感じ、奪いあいの戦がおこる。東西貿易で富をなした地中海がローマの文化のあだ花のようなルネッサンスもあったが、技術の進歩が戦争に導いたのだ。
その前のアメリカ大陸の発見が、欧州への巨額の銀の移動で、連鎖的な大戦争になった。
欧州の移民や奴隷は、米国に持ち込まされざるを得なかった
アダム・スミスなど進歩的な人々は英国に限らず、奴隷制度や人身売買を強く非難していた。道義的にも非人道的であるばかりか経済的でもなく、「威張り散らしたい欲望」から生まれた階層もあるが、経済的にくらべると奴隷の市場価格のほうが、イングランド人の年季奉公人のコストより3倍も高かったからだという。
16~18世紀には英国海岸はムスリムの海賊が多数で襲い、船乗りや兵士、商人などが拉致され奴隷という資産として捕らえ、あるいは船ごと乗員を売りとばし、異教徒やカトリックを非難した。
(参照グラフは編者の引用;単位千ペルー銀、課税20%で1593年ピーク1600千から1690年400千ペソに減少;関し真鍋周三氏を孫引;
https://www.kufs.ac.jp/ielak/pdf/kiyou12_01.pd)欧州の移民や奴隷は、米国に持ち込まされざるを得なかった
アダム・スミスなど進歩的な人々は英国に限らず、奴隷制度や人身売買を強く非難していた。道義的にも非人道的であるばかりか経済的でもなく、「威張り散らしたい欲望」から生まれた階層もあるが、経済的にくらべると奴隷の市場価格のほうが、イングランド人の年季奉公人のコストより3倍も高かったからだという。
1650年ころは、アメリカに到着する奴隷は最初は少なかったし、ヨーロッパ系入植者の3分の1から半数は年季奉公人だった。しかし商業の進んだオランダ他では、すでに国内にも多数の奴隷を抱えていて、新大陸のヴァージニアでは奴隷の数は1万5千人に急増した。
こうしたヨーロッパ発の年季奉公人は奴隷よりは安くても、病死して1~2割の生存率では引き合わず、マラリアに生き残る免疫力をもった奴隷をアフリカから仕入れる方がよいと変化していく。植民した年季奉公人は契約を更新するよりは、安価で広い土地を入手して、自力で農地を開拓しようとする比率も増えていった。弊ブログ「1493-世界を変えた大陸間の「交換」(チャールズ・G・マン著、布施由紀子訳)を読んで」2)参照。
詳しくは「1493年」をお奨めします。
いまロシアが南下し、イスラム住人はEUに逃れて難民になっている。アジアでは争いは避けてサイズで脅していた国が、一帯一路という太いストローを差し込んで東西貿易を吸い上げようとするが、オスマンの栄光を誇る、トルコ、大人しかったインドがどう変身するか。 鉄道を敷いても、維持費がかかり、列車強盗もでるだろうから、それほど易しい仕事ではない。
スペインの金銀が中国に渡り、それを欧州が取り返し、アメリカから中国に渡った
スペインの隆盛は、銀の産出納税額の推移グラフで見られるように、18世紀の初めまでで終わった。16~18世紀に産出された銀は15万トンいじょうに達し、欧州の銀保有量は倍増、中国にもその1/3から半分が渡ったという。
現代的にいえば、大幅な金融緩和インフレ策だ。中国はチャンスを逃さず、あらゆる欧州物品をコピーして出荷したというから、欧州の産業を食いつくしてしまい、現在とまったく変わらないやり方だ。有名な景徳鎮の陶器は人材が短期労働者で置き換わり、技能工の人材を育てることはしなかったようだ。
茶畑は山の頂上まで。絹も労働力不足で継続性に疑問があるやり方をする様だ。
中国人は例外的な人もいるのだろうが一般的には、金になれば楽な方向に向かうようだ。 伝統と技術に誇りをもつ日本的なやり方はとらない。最近の湖北省の茶畑;空中を綱渡りのように観光する姿。山まで茶を植えて、道路を忘れたのか、日本の渓谷ロープ渡りをヒントにしたのか、危ないではないかと感じたが。
最近のE国のEU離脱は、かってイスラム人に奴隷にされた経験もあり、イスラム難民受け入れに対する拒絶反応は根深いのだろうと感じさせられた。経済優先のEUのエリートとは違うのかも。(名誉のため英国はE国と表す。)
産業革命には遅れたが、日本にも大変な発明があった
「技術面ではパテント制度をの発展はベニスで1443年に始まり、1474年に成文化され、1624年、「専売条例」が成文特許法として制定され、これにより今日に至る特許制度の基本的な考え方が明確化された」(特許庁https://www.jpo.go.jp/seido/rekishi/rekisi.htm)。
英国ではスチームエンジンの発明などで海上輸送をおさえた為、欧州中が戦火にまみれた。豊田佐吉氏の織機の特許によるプラット社への織機製造販売権収入(約100億円;ライセンス契約1929年)がトヨタ自動車の始まりといわれる。 古くは信長の火縄銃の製造にみられるように、16世紀から日本の工業進歩にはベースとなる技術的な思考・基礎がすでに江戸時代に前後してあり、その結果が織機に認められ、巨額のお金が東に動いたのだと感じる。(この織機の仕組みは名古屋産業博物館で作動を見たが、感動的な発明である。)「技術面ではパテント制度をの発展はベニスで1443年に始まり、1474年に成文化され、1624年、「専売条例」が成文特許法として制定され、これにより今日に至る特許制度の基本的な考え方が明確化された」(特許庁https://www.jpo.go.jp/seido/rekishi/rekisi.htm)。
いま朝鮮半島で日本が併合(annex)した時期に、北は工業技術を置いてきたため、核まで開発して逆に脅されているのは、歴史の皮肉としか言いようがない。
ドイツ銀行はリーマンショックにより劣化か?
2008年のレーマンショックの考案はドイツが証券を束ねて売り始めたということらしく、国内の銀行に課した罰金も1巡して、海外ではドイツ銀行を違法として巨額の罰金を賦課したらしい。
それが原因か不明だが、中国銀行がドイツ銀行の49%を購入し、金が東から西に移ったという。この資金は人民元を刷ったものでドルの裏ずけがないと、輸出代金の支払いで、海外から元が戻ってきたら、中国はスーパーインフレにならないのだろうか。
日本は傍観者でいられるか、半島で戦火があれば、避難民で溢れかえるのか。ことし17年の真夏の夜の劇場が幕開けするのだろうか。
第2幕は貨幣の預金証書への変化か、金融系はビットコインなどネット決済の通貨の発行の管理責任国がなく、拡大する訳にも行かぬはずと思う。いずれはきちんとしたルールで先進国だけでも立て直す必要があるはずだと思う。
ネットがハッカーで荒されているが、この対策も急務であろう。米国では16年の選挙にロシア(国としてかは分からないが)の選挙妨害の侵入があったという司法関係者の議会証言があり、民主主義を妨害する動きは政治の土台を揺るがすものとして、国際社会での紛争にならぬように祈る状態である。
ロボットと人工知能の開発はすばらしく、ロボットによる代理戦争もありうるのではないかと感じている。ロボットが勝手に戦争を始めたなどということが無いよう、これもきちんとルール化しないといけない事項である。
中国からの製造投資が始まるようだが、技術保全を急ぐべき
前に心配したことが起こり始めるようだが、日本に入った企業は日本法により裁かれること、そのためには日本企業の名で、粗悪品の製造をして、メードインジャパンのブランドを傷つけてはならぬこと、できた製品の品質保証は、日本の検査機関により行うこと、技術を無償で親会社に移転してはならぬことなどを明文化した法規制を急ぐべきである。
2016年追記; 真夏の夜の夢
外交での交渉が尽きるまで努力はして当然なことで、それが尽きて開戦した筈と思う私には、何を正当化するのかという声である。
過去の戦については、日本が1時的な奇襲で成功しても、アジア方面の兵站で多くの犠牲者を餓死で出した部分や、負けたと分かってからも投降させなかった指導層の責任感の希薄さと我欲の部分に、世界の協賛をえにくく、たとえ勝っても繁栄を持続できない脆さを感じる。
いま隣国が経済的にゆきずまり、いろいろと仕掛けてきているようでこれを戦争にさせない為に、どういう手立てが考えうるのか。平和を求める日本としてどういう英知が絞れるか、予防策のほうが過去形より興味がある。 オーストラリアには中韓などの隣国人が、不動産ほかの投資・移民の形で大挙して流れ込み、人口の4%をこえたという。この国は云うまでもない重要な産業資源である製鉄原料国だ。
マラッカには隣国は毎日直交便が飛びはじめている噂がある。この意図はオイルだろうが、インドのアジアとの物流もある。南シナ海人工軍島対策との関連でどうするか。沖縄は隣国の親派が政治勝利した。自治体は国防基地には自治権が及ばない例外特区を設けるべきではないか。在日には日本を母国としての忠誠心をもたせる条件づけをどうするか、日本にも百万人を越えた隣国からの留学生や移民が入っていると聞くからだ。
学生に対しては月15万円の巨額な負担をしていると聞いた。半数が学生だと仮定しても、180万円/人/年x50万人=9,000億円? 要確認だが、事実なら大きな防衛準備ができるかもしれないが。 それより前に、バイトで働き勉強する時間のない日本人学生は、全寮制にして勉強してもらい、プログラミングでも会計学でも、これからも収入になる勉強をしないと、インドなどは中学時代から毎日4時間以上猛烈に勉強していると聞くから、競争できなくなる。
朝鮮半島から難民がくるか、北も南も守らねばならぬのに、憲法に書いてある国民の生命と財産を守る条項を強化せず、守れない9条の改定ばかりさわぐ「守る気のない」議員・市民で生き残れるのか。
極論をのべれば 「日本が学費をだす学生・移民にはビザの条件に日本語の初等科試験と兵役義務を負わせよ」という討論会を開いたらどうなるか。忠誠心の度合いがわかる踏み絵になる。残念ながら、どっと帰国者がでるかも知れない。国を守る気のない1部の議員諸氏が憲法議論したら、国が安全に守られる訳でもないことも、気づく時期が来ている。
世界からの戦略識者の英知を加え10回くらい討論すれば、憲法改正の土壌ができるだろうと思われる。ポジティブな未来つくりにパワフルなリーダシップご指導を期待したく思う。
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