2015年12月12日土曜日

15225 生きるために働き、 死ぬまで働かせてはならない


15225

生きるために働き、死ぬまで働かせてはならない

企業横並びで賃金を抑えるチャンスを与える国とその違い)

いわゆるブラック企業に働いて亡くなった人にむち打つつもりは全くない。人は生きるために働くべきで、死ぬまで働いてはならないと言いたいのだ。時給400円で横並びのはずはなく、仕事が横並びでもない。ほかにましな仕事があるのに気付かない点が残念なのだ。米系企業のコスコ店の方がアベノミックス賛同者で、周辺の賃金上昇に役立っているというのも皮肉だが。

日本では「うちが給料を上げたら、周りに迷惑をかける」と気兼ねして上げられない。社員も「上げてくれ」と云いたいが、皆を気兼ねしていえない。こんなことで、人が1人死んでしまうのは、本当に人材の無駄遣いが多いと感じる、、
これは命の価値をお金で換算するわけではないが、あと40年勤務したとすれば平均給与400万円/年としても、16千万円の損失なのだ。

子供の教育でのチャンス

米国に来て『チャンスを与える』とはじめて分かるのはどういくことかと云えば、公平なチャンスは、貧富の差は問わない点にある。”専門家”の判断でチャンスが与えられ、決まるのかと思うとそうでない。
音楽でいえば、小学校の低学年から音楽では、オーケストラかバンドかに2分されて、どちらかを選ぶ。選んだら早朝におきて出席することを求められる。楽器でバイオリンかピアノかなどを選ばされる。バイオリンを月に20ドル、ほぼタダに近い料金で貸してくれる。まあ野球をしたいという場合とほとんど変わらない。

なにかを得るためには権利を主張するだけではなく、自分の意志力を試される。たとえば早朝に起きて通い続けられるかが鍵である。半年もすると希望者の半分は減ってしまうというが。
1つがダメでも、他の選択できると云われ、ここでも本人の選択とされる。とはいうものの、家が貧しければ、なかなか親に〈朝の5時に起きてバイオリンの練習につれて行って〉とは言えないから、才能があるという教師からの一言がいる点では、やはりハンディはある

子供が中学に入る頃は、普通の親は40代にはいり、日本人は仕事でむちゃくちゃ忙しく、世間がどうなっているか、社会がどう動いているかも分からず猛烈に働いている。だが、親がせっかく猛烈に働いても、子供が自殺してしまうなら、何と悲しいことだろう。

たまたま晩婚で50代にはいるころ中学に入った子供と小学低学年の子がいる方の話である。彼は如何にアメリカは素晴らしいかを話してくれ、日米の違いをよく見た話しだと感じた。
それはチャンスは与えられるが、それを生かせるかどうかは本人しだいだと子供にも納得できるシステム・制度があることが感じられること。自分が決めたのだという選択をさせ、自分が決めたのだからという責任がついくるのも納得する。何がいいたいかといえば、世の中には幾つも選択肢があるということを教えて欲しのだ。職の選択は本人が決めず、外圧で決まってしまうのでは駄目なのだ。それで誰かのせいにする人間が増えてゆくのは困るのだ。

幼児期のしつけは親の責任

情けないのは保育園、20代の前半の保育士に対し、30代初めの両親が大人気なく批判している。自分たちが育児の面ではたいしたこともしていないのに、すっかり保育士の責任として追求させられている。(もっとも、40年前の我々も似たようなものだが、責任追及はなかった)

要するに、陰で子供に保育士や園児の指導・管理者のいうことをしっかり聞きなさいと云わず、不満を子供の前でももらすから、誰のいうことも聞かない子供を放任することになる。昔はここだけはしっかりしていた。子供の言うことを鵜吞みにせず、どちらかと云えば、親・教師など大人は皆グルであった。
他方で、そうかそうかと子供のグチや意見に耳を傾けてくれた老人もいなくなった。忍耐強いこどもを育てた昔の町の小父さんおばさんが消え、読みもしないレポートばかり書いている大人が増えた。

不得意な分野では飯は食えない(出来る分野を伸ばす)

米国では生存競争はキビしい。成績がよければ4年生が参加して4/5年生クラス、5/6年生、他に優秀な子供のクラスを作ろうとする努力が見える。
中学に入ると第2外国語を選択させる。日本では大学で考えることを3~5年早い。教師はものを教えるより、お互いに議論させて考えさせる。そして、どこかで秀でていていれば、どういう職業に向いているかという図表があり、それを家にもって帰り、なにを選ばせるかを子供が考える。
親は相談されれば1緒に考える。学校はそれを伸ばしてやりたいという事を親もしっかり感じられる。皆に同じことを教えて、他の子と同じであるのが幸せという日本と180度違う。

なぜそうなるのか。大会社では人事部などがあり、社内の多数の職業・職種があり、適性に合うかは判断は部門まかせでわからず、転々と回して経験させる。そこで部門の上司がみて、この人はどうかなと判断し、他に適正な部署があれば、そう人事部に伝える。そのチョイスが多数あるから、大会社にゆく面もあるのだ。

<自己責任でどの方面の仕事をするから、それに必要な学問をする> というのが米国だとすれば、日本ではその判断は専門学部を選ぶ20歳ごろになってしまう。米国ではそういう生徒はよほど優秀で何をやらせてもこなせる人か、何も考えないで上がってきた金持ちの人だ。

横並びで同一労働・同一賃金にする会社は潰れる 

一寸言いすぎかも知れぬが、よそと同じ賃金しか払えないのは、頭を使わないマネージャばかりの会社である。よそと同じ給与以上は払いたくないだけだ。払わないでも来ると思っているからだ。誰も来なくなれば、そういう会社の管理職は、市の職員に文句をいえば何とかなると思っている。
だが市町村としては、本音は外国企業でも構わないし、雇用を創ってくれればありがたい筈だ。まして時給1200円では500円のラーメン屋の規模ではない店である。

下の記事を読んでいただきたい。従業員の時間を浪費し、ほかに行けなくなるほど拘束するブラック企業。労使を監督するはずが、罰則をいきなり課さず気を使いすぎて、クッションが多すぎ機能していない労働監督。注目したいのは、そんな馬鹿な条件で働かなくてもいいはずだという良識をもてなかった教育、社会、家庭。子供たちに詳しくおしえる必要があるのだ。

自給1200円だす外国企業(コスコ)が人集めしているのに、日本企業はその半額で雇えるほうがおかしく感じるのだ。幾ら出しても人が来ない少子化の時代に、安く払って酷使できる会社があることの方が不思議なのだが

コスコ・バイト、地方でも「時給1200円($10/Hr)は正規の週35時間でも年俸2百万円
中国でも都市部ではプアーになるだろう
magnews@mag2.comhttp://www.mag2.com/p/news/131577/3)

書き出しは「連日の深夜勤務に、創業者の理念集を暗記させるテスト。8日に和解が成立したワタミを巡る過労自殺訴訟では、若者に過重労働を課す企業体質の一端が明らかになった」というもの。亡くなった女性は、開店2時間前の午後3時には出勤し、勤務終了は早くて翌日の午前3時半。タクシーでの帰宅は許されず、始発電車まで時間を潰したという。休日は「自己啓発」と称した研修への出席を指示され、渡辺美樹氏の著書を読んだ感想文を提出させられ、理念集の暗記を強いられた

入社後2ヶ月で丸1日休めたのは4日だけ。ノートに「身体が痛い。気持ちが沈む。どうか助けて」と記した1ヵ月後、命を絶った。和解協議で渡辺氏は「会社の理念が一人歩きし、…非常に悔いている」と話したというが、父親は「簡単には信じない」と語っていると。 
同一労働同一賃金は男女平等のため
全国同一賃金などという考えは、社会主義国でもなければありえない。  
だいたい家賃は土地代が安ければ、半値いかになるし、食費でも生鮮野菜などは産地なら輸送距離が短かいから半値であろう。米国ではその辺はかなり実態にあった給与になっている。生活費は東京で100なら、大阪は90、仙台が80とか実際は田舎の方が少しお徳な生活費の指数があり、毎年見直されているはずだ。 

つまり、給与は職種で決まるが、生活費にスライドして決められている面もあるから、同一労働・同一賃金というのは同じ生活圏での話しであり、問題となっているのは、男女の格差についてである(https://en.wikipedia.org/wiki/Equal_pay_for_equal_work)
最近は男女の差別は減ってきているが、子供の育児のために3時半に帰りたいというようなパート希望者は、仕事の上でのスピードが追いつかないなどということで、値引きされている面はあるが、これは配偶者との分担の問題だろう。 

元気な女性が土木や建築分野に進出する数が増えていると報道されたが、これは喜ばしいことだ。土木機械業界にかなり長期身をおいたが、問題があるとすれば、少々ガラの悪い人が多いことだが、そちらは改善できる筈だし、なにより給与が高いことは大きい。変な野次をかけられたら、パシッと言い返すことさえ覚えればすむ。最初が肝心だ。 

米国では建機のレンタル店では半分は女性だし、電柱の補修工事、ダンプの運転手などは可なり女性が増えた。最低は単純労務者http://www.bls.gov/oes/current/oes472061.htm) 移民で高卒まで、オペという建機運転者は約5割増しhttp://www.bls.gov/oes/current/ oes472073.htm)
上は重機http://www.payscale.com/research/US/Job=Heavy_Equipment_Operator/Hourly_Rate
今は溶接工は引張りだこで、重機オペ並み、5~10年の経験者は7万~12万ドルと云われる。





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