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守勢に立つ日本の教育(再掲載)
この文は8年前の2013年、民主党から政権奪還した安倍政権に戻ったころのものである。 このあと、米国での卒業までが同程度の総合力の若手であっても、6倍の人数が投下されれば、日本の戦力はコミュニケーション力だけをとっても劣勢が続いていると見て良い。
(職場のコミュニケーションは英語だけでない)
米国で日系企業の多くが授業料を払っているのは、送り込まれる管理職が米国流の管理(人のつかい方)が分らず、米人社員でやれることを自己流にやろうとする努力や誤解による衝突が多い。むしろ作業を標準化して数字により目標管理し、実行を確認しながら結果を問うという経営管理がよい。それ以前にコミュニケーションが課題だが。
子供の幼児期に聞く語彙数で大差
欧州人が北から南に休暇で大移動をするのも、休みたいからではない。英国人も同じだが、霧のロンドンにくすぶっていれば、幼児の歯の生え方や骨の成長もおくれるのだ。 ビタミンDで済むわけでなく、太陽の下で生活する必要があるのだ。ドイツと日本とでの大差があるのは、自国の中に異なる言葉を話す出身国人の多さ、少なさの違いがある。この部分は殆ど注目されてこなかったのではないか。米国は人種のるつぼと云われ、ドイツの比較にはならないほど多くの国からの出身者が住んでいる。言葉の違いで、国の習慣も違うなど、自然と違いが見えるのだ。日本人が同族の中でいじめあっている暇に、外国人を増やして、寛容さとガバナンス力を身につける必要性を切実に思うのは、中小企業で鍛えられたからだ。
余談だがアパート住まいでも、ランクが高いか低いかで、働く人の自制・犯罪率の違いがあるようだ。インドでは50年前は、お金を預け買い物を頼める執事、キッチンで働く調理係、掃除人(家の内外)、運転手、ゴミ処理係などで、すべて鍵のかかった収納所からの出し入れなども係を分けて管理していたと聞いた。
世の中は変わったが、誰もいないアパート暮らしなどは、底辺のサラリーマンと看做されて、そういうレベルに扱われると考えている人も多い。台湾の友人は、家の中での掃除・洗濯、調理などにパートでも1人は雇うのが常識で、中小企業のオーナーの様だなと感じ、自分も習ってみたが、仕事をし過ぎで、時間の調整が難しかった。
米国に留学しているアジア主要国学生数の推移 下の表は少し不鮮明ですが、左からインド、中国、韓国、日本、台湾の順で、日本は人口が2分の1弱の韓国の1/3で、人口2割の台湾程度であり、米国側はやんわりながら、「国際競争力上大丈夫ですか」と各所でたずねられた。つまり人口比では米国で英語で学ばせる努力は6分の1に過ぎない。米国内で就職すれば今後5~10年すれば、韓国のプレゼンスと発信数は3倍になる。親日な台湾系卒業生を加えても2/3である。
韓国の米国内での攻勢
韓国人は米国内政治にも大きな影響力を発揮する可能性もある。これでよいのですかというのが米国の識者の心配である。(グラフはNYジェトロ;2013)
(朴大統領は5月8日韓国人に更に多数のビザ発行を米議会での演説で求め、マーケッティングの戦略であろうが、既に米国内で日本の慰安婦問題を高校生の教科書で教えようという決議案を全米に拡大する動きを始めている。) しかし強制連行はする必要がなかった当時、(一般就労者の月給50円時代に300円で募集されており)1~2年で家が買えたというから、強制的に公募される理由はなく、性の奴隷にされた筈はないと法廷で事実は立証してゆく必要性がある。 日本が併合統治した時代のポジティブな情報として、貴族以外は教育も限られて小学校が100校くらいだったのを、4000校以上に増やした。鉄道網、教育面、拷問の禁止令などの誇れる貢献は堂々と写真入でネットで発信したほうがよい。
(1) 日本ののん気ぶり(バイトを制限して外国人学生を増やす)
インターン学生から聞いたが台湾から日本への留学生は、子供の頃からソフトのプログラミングが好きで、高校生の頃からアプリの開発をやっていたという。昨日の米国のTV報道では22歳の学生が、金融系のインターネットでのソフトのプログラムで起業したという。日本だけが不得意なことを学ばせるのは、才能のある子供の芽をつんでいないだろうか。 真面目に勉強している学生も多いだろうが、最近の漏れ聞こえる風潮を述べる。バブルの後遺症にしては長いが、今でも少なからぬ大学生が午前中は寝ていて、週日午後から授業かバイトや部活動で、早くから就職活動をするため授業に出ずに走り回るという。2年か3年で学べる中味を4年に薄めた内容で卒業する。この世は早く学んだものが勝つが、職場では役に立たない知識が多すぎるムダが勿体ない。
シカゴにインターンに来る学生には『そんな勿体ないことをして、人生で1番頭に入りやすい時期を無駄にしてはいけない』と忠告している。こうした皆さんが朝6時起床に切り替えて頑張り始め『会って見違えました』という声や、卒業生代表になった生徒もいると聞くと実に嬉しい。ご賛同いただける読者がそういう助言をして、学生が貧しくてもバイトせず勉強すれば日本が変わるかも知れない。
MBAよりは後進国でNPOをやるほうが後で役立つという声も良く聞く。何もない中で、手持ちのモノや人を使って何かを創りあげれば、企画、立案、それぞれの人達の協力をえる説得、金策などで苦労し経験をつむことができる。 日本企業が日本人の卒業生では使えないと考えるようになったらお仕舞いだから、『学校の勉強は役立たないから就職してから教えなおす』などというべきでない。 『職場はそんなに甘くない。実力本位、新卒にこだわらない』と企業人も人材は学校だけに期待しない方向で修正してゆく時期であろう。
また中退でも堂々と就職でき、足りない分野を復学して学べるためには、大学や職場での年齢で採用差別できない仕組みに変え、再就職をしやすくするべきだ。
① 学校は教師や生徒の楽園が目的ではない 二年制を四年制にしてバイト期間を延ばすのでなく、実際に勉強をすることが求められている。教育産業を守り採算維持のため学生の取り合いをし、試験を甘くして全員卒業というのでは、品質保証なしのモノ造りと同じである。
l 米国のように同じ部分を繰り返えし教える数学のクラスも、全体のレベルアップになる。数学が天才的な米人に中国で学ぶ奨学金をだす中国にまけず、日本語を学ぶ米人やインド人学生に奨学金をだすことも人材引き抜きに効き目がある。
l 中学・高校生の2割くらいは海外に出し英語を学ばせ、学生の2割は海外から入れるのも即効性がある。せめて近隣諸国なみにレベルアップするため、数学の得意なインド人や、英語の得意な米人学生を増やすことだろう。
l 統計と確率は米国では経営学を教えるMBAでは必須科目だという。日本は金融専門のみを対象にしているようだが、狭過ぎると感じる。
学生数が足りなければ海外に求めればよいから、商社や製造業のようにインドなどから学生を連れてくることをお勧めしたい。アジア人の望む教育(*)の工夫をする内に、優れた混合文化の学科ができ新興国の学生が増えるだろう。 英語を中心にして米国のMBAの半額くらいで学べる大学なら繁盛するだろう。 (*能力ばかりかレイディーガガの演奏会に対し、(衣装の)慎み深さを求めたインドネシア・フィリピン・韓国などアジア文化も学べる)
② 日本は教育面での遅れを変える必要がある 韓国のように虚偽を捏造するまでには国民の憎悪をあおる必要はない。だが国中にあふれる弛緩したムードは日米ともに変えねば、国として危うくないか。
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