2014年12月5日金曜日

14154 教育での日米の違い

14154

教育での日米の違い
異文化学生の教育に関する件 

日米の違いと時代の変化

教える側;  日本では大量生産時代の教育にあわせ、同一内容を出来るだけ多数に教えるという低学年生徒向けの教育に集中してきたと了解するが、世界の各国から集まった学生を対象にしている米国では、考え方を教える、というか、考えさせる。
数学の定理や理科の法則いがいは、殆どが絶対正しいという前提はなく、「立証されるまでは」正しいかは未定という条件付であるように見える。つまり教える側が科学的である。

学ぶ側;   受講する学生は、日本では1流大学から1流企業へという職の安定を目指す。ところが米国では、個々人が何が好きで得意かにより、将来なりたい職種での職位を目標に、それに必要な学科を選択する。その選択は金銭的な総所得が、何を達成するかの満足度より上位価値とされているように見える。
(この点、共産主義をかかげる近隣国も同様であるのは不思議で、死後の世界の幸福は残されたものに何を残すかでは、あまり相違はみえないようだから、共産は看板だけかもしれない。)

今後の産業の主軸と雇用の変化
① 情報;
情報は行政など3権の業務内容にとり、また産業界の活動のインフラを支える基礎でありまたそれ自体が製品化する。そのソフトはプログラムによって加工、集配、保管されるが、プログラムの基本は英語あるいはその略語と記号で書かれている。

したがって、英語国が圧倒的に優位にあるが、和語(ひらがな)に漢字(中国語)とカタカナの外来語(欧米語・業種語)のミックスで成る日本語から、更にそれをベースとするプログラム言語を作るよりは、出来る限り早期に英語を教える方が簡便であろう。それまでは、IT系ソフトウエアの分野で日本はリーダーたり得ないと危惧される。(通常のパソコン用言語;C、C+、C++、‘Java(サーバー/ネット用)などが一般的だが、画像の分野ではスクリプトなどが加わっていると若い社員は言う。)

② 製造業;
核心は設備・機器の制御(頭脳コントロール)であり、PLC(プログラムによるロジック制御)又は従来型の油圧・空圧・電気制御である。これが量産品にも使われれば、情報(アイディア/設計)と製造をつなぐ新たな技術として、3Dプリンティングが大きな役割を果たし始めるのではないかと感じている。
③ イノベーション
これを乗り越える別な範疇はイノベーション、既存の機能や組織を破壊するレベルのものは外部が支援するべき。それがベンチャー・キャピタル(誰もやったことのない機能や分野、製品の開発などに投資)や、資本の効率化のためのM&Aであろう。
14079;10代で傑出した米人イノべーター達は偶然の例外か)、
(Clayton Christensen「教育x破壊的イノベーション」日本語版p210~)

④ 商品寿命と転職の常識化
殆どの大企業就業者は、3年に1度の異動・単身赴任という過去の就労風習に従っているが、グローバル競争とエネルギー環境の変化から、商品寿命の変化を2~3度経験する。どこが変わるかといえば社内転職が社外にかわり、業種内での専門知識の学び変えが増える。それは周辺分野や隣接した業種での応用などだろう。幣ブログ14083同一業種・同一商品での生残率は16%』、
(13504)『《会社は大きければ安泰》という神話 』参照)

教育の方法
① 身体教育
 異文化人の間での交流と議論は、英語の方が遥かに便利であるが、重要なのは文化的な影響により、思考とアイディアの違いが(シナジー効果)あり、試案・検討・選択が重要である。
集団での授業は上記の身体教育に移行するだろう。コミュニケーションも口頭意思表示能力・伝達能力で重要である。思考のバリアーとなる年功序列・年齢差・権威などは限りなく排除した環境が好ましい。つまりは米国では開発・研究のような環境であろう。

② 実験;
主として理系で行われているが、米国ではNational Science Olympiad(*優れた競技になっている。何をやるか(目的)>選択(批判・倫理/合法チェック)>プロセス設定>実行>結果分析などQCの手法が汎用モデルである。
(*幣ブログ参照;(13906)アメリカの《科学オリンピヤード》の競技の面白さ)

③ 共同作業:(ボランティア、食事、キャンプ、スポーツ、寮生活)
これらを通じての上記のQC(PDCA)のプロセスが役立つ。(隣国は儒教思想で年功序列を持ち出し、慰安婦問題で日本人に優位に立とうとするが、たかりの精神そのもので、人間が矮小になるのを防ぐためには捏造の議論は排除すべきである)

④ 文書教育
対人教育により互いに教えあい学びあう部分が欠けるので、読書は個別学習に適し、これに教師の講義を議題別にウエブ・Youtubeなどで補完するものが主力になろう。
文書は纏め・記録・伝達のツールになる。利点は、何度も聞きなおせること、個別授業に近づけるツールが安価に採用できる。(思考が言葉による限り、文字そのものは不可欠であり、言葉を失えばコミュニケーションが出来なくなる。)

まとめ
以上をまとめると、
1) 異文化混合での教育環境に出来るだけ幼児期からおくこと、
2) 英語は日本語と代替出来るレベルまで引き上げることで、情報産業の遅れを取り返すこと、
3) 数学の得意部分から、将来の適性を推察するなど、就職してから就きたい分野に就かせるための学科選び、つまりは企業選びを、職種と職位選びに変える必要がある。
4) 情報(アイディア/設計)と製造をつなぐ新たな技術として3Dプリンティングが大きな役割を果たし始めていることを繰返えしておきたい。
(得意なのは幾何か、代数か、微積分か、確率・統計かで、適する職種が絞られてくる。それで、建築、化学、物理、工学、経営・経済、倫理・価値観などで法律も、直接に職種に関連する。)

コミュニケーション・表現力・音声・身体能力、などは別な要素で、政治家や行政官、芸能なども対象となります。私見だが、これから日本で求められているものは;
日本でそれをするか海外でするかの違いだけで、日本人だけでは経営できないものは、外国人を使わざるをえない。儲けることを考えるには数学はいるから、得意な人の補佐役か、通訳か、コミュニケーション役か、販売か、購買か、物流か、どれをみても数学が欠かせないようだ。
  • 外国人労務者を監督できる人材
  • 制度設計は人情をいれず能力で差別してよい外人労働者(論理的に説明できる能力)
  • 制度をキッチリ作って人情はいれない。

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