2015年10月13日火曜日



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コミュニケーションが理系・文系の分かれ目?3)
(製造よりは部品管理と流通を理解できねばわからない)
前述した14107「文系と理系では片付かないブレンド時代」を併せて読んで頂くと、日米の理系・文系の違いが参考になるかも知れない。その違いが国際社会では重要な部分とも言えそうだから。

ものが多少判っても、相手がなにをしているのかがわからないと、思わぬところでミスばかりおこる。いわゆるプラントとよばれる巨大な設備もありますが、車のように動く機械についても、その関連する主な仕事をわかる必要があります。

1.部品は単純ではない

製紙プラントというものについて触れましたが、石油化学プラントや製鉄プラントなどもありますが、どれも1台の機械装置ではなく、幾つかの違った機能や仕事をするものが複合し、組み合わされています。その機械を解体してみると、必ず部品や要素(コンポーネンツ)の組み合わせで成り立っている。
ここから先がわかれ、部品をどう作るかというメーカーと、できた部品をどう管理し流通させるかです。製造業での理系と文系の分かれ目といえます部品の製作からは科学>設計>製造技術〉補修のステップでいえば、技術者の世界になり、米国ではエンジニアリングと製造技術の違いになると思う。部品製造の1ステップの例をユーチューブ(英語ですが)カム部品のビデオをご参照。(https://www.youtube.com/watch?v=LMvPubuqnKo)

米国ではエンジニアの方が技師より上のように扱われますが、日本ではあまり差をつけない。たとえば市販される標準の鉄板の厚さは、設計者の強度計算に合わせて造られている訳ではないので、市販品に近いモノに合わせて製造する方が安い。


造る側の事情は設計よりは製造技師の方が詳しいことが多く、製作図では修正されることもあり、誰が変えたなどと議論になることもよくあります。また修理のしやすいように設計を変えるも多い。この点は米国の方がギャップが多いのでもめると聞きますが、日本では設計と製造現場で人材がで交代する点で優位だといわれます。

  1)  部品価格は売られる数量で決まる
これらをすべてバラすと、最後は個々の部品です。その部品が他でも使われているものは汎用品、そうでない物は特種品、値段は1ケタも2桁も違う。その理由は、部品の値段を決めるのは、大雑把に言うと、材料費、加工費、それに人件費です

毎時何百も量産される部品は、自動的な製造機械で作られ、高速だから加工時間は短く、それゆえ人件費も少なく、限りなく材料費に近ずきます。(細かくいえば、設計の費用や機械の償却費、燃料・電気料金ほかが加わるが)
部品は車1台で3万点といわれ、その流れは、添付の説明図が判りやすいでしょうhttps://www.toyota.co.jp/jp/kids/car/cooperation.html

という訳で、小さな部品は1個や2個手作りしても利益があがらないから、1度に何千と造る。それを10個ずつとか、100個単位とかで小袋に入れたり、箱ずめして販売=出荷する。更にどのくらいを更に大きな箱にいれるか、それは小売店が何個ずつ買いたいかにもよる。つまり、部品をつくるコストより、流通費の方がかかるのです。
  
 2)  経済性が流通ルートを決める
値段ばかりに注目がゆき、安く買いたいと考えて、1個しか要らないもの、次に必要になるのは何ヶ月先かわからないものを10個入りの箱で買うと、次に使うまで在庫の棚をもって補完する必要がでてくる。こうして在庫がふえ半年もたつと、驚くほどの金額になり
それを番号順に保管し、コンピューターに入力し、管理して出し入れする手間という人件費がかかる。

  安く買えば儲かるともいえない
1個必要だから10個買うのは無駄だと感じても、車で5分の場所に部品店があれば、復10分。   必要な都度、買いに行くか、在庫して幾ら在庫を持っているか管理するか必要な場所と自社の倉庫の往復の方が時間がかかる。それは購入する頻度、まとめて量を買えばどのくらい安くなるか、為替レートや資産税など、在庫管理コストとの比較です

自動車部品のような、月に10万台もつくる工場なら、ボルト・ナットでも10万以上う。数をまとめて買える大手には、安くかうのも大事だが、カンバン方式で今日いるものを届けてもらい、そのまま製造ラインにもっていってしまうのは、製造いがいのコストを減らすためだ。その分の納入頻度のふえる手間賃を納入者の費用として含んでいる。

だがあまり欲張って高値を要求すれば、少し遠い競争相手から買うとか、そちらも忙しければ自分で作てしまうだろう
 要するに、在庫を誰が持てば一番合理的かというのは、単に部品のコストだけでなく、全体の使われる頻度・個数と単価と、それを扱う流通業者の手間を考えたバランスで成り立っている。それぞれがやる意味あるくらいには儲かる仕組みがあるし、なければ誰もやらない

ならばと言って、自動車の組み立てまでを行うメーカーがすべてをやれば、大手は人件費も高いから、流通のプロに任せた方がよいということになる。http://zudajijp.zouri.jp/km/

1個の部品でも、在庫管理ソフトで入力され、在庫の数は出荷分が減らされ、納品書と一緒に品物はあて先に送られる、経理からは請求書になって支払い請求される。これが月末は何ページものリストになり、顧客データと合えば、支払いが入金する。こういう面倒な作業がきちんとできる会社が生き残るのです

  たかがボルト・ナットというが
産業機械、例えば振動で選別する篩(ふるい)の網をとめるナットが使われている場合
·     標準品(どこでも売っているサイズ)を使うか、又
·     特種サイズにして、それが紛失したら取替え品が売れて儲けるか
·     揺れるとネジが締まってゆき、絶対外れないものを使い、取替えやメンテ(補修)の手間やコストを下げて喜んで貰おうと考えるか
これも、どういう販売ルートで売るかによって変わる
  使うユーザーで販売店も変わる
米国のような広い場所では、1往復すると2時間掛かるとすれば、人件費だけで30ドル以上の人件費になるから、余ほどのことがなければ、週に1度まとめて色々買いなさいという。例えば農業地帯だと、小さな町に出ても、売られている商品や部品も限られている

 3)1度は何でもやってみる

 棚の列番号、棚番号・何段目の表示で位置が決まる;
30代に部品を管理するディストリビュータ(大型ディーラー)をやったことがある。
棚(rack,shelf)を組み立て、それぞれの棚に乗せる部品箱(parts bin,container)まで3人で組み立てたことがある。1時間に箱のラべル何枚貼れるか。部品をつめて個数を点検するとどうか。全部DIY店で購入した安物でよい。箱に部品番号がないと、どういう問題があるか。1度やると、凡その見当が付くようになる

 手足をつかってやってみると、やり方を知らないという恐れがなくなる
それと同時に、どういうミスが多いかも判るから、どうすれば防止できるかもわかる。そういう人たちに対し、どういう指示をしたらよいか判ってきます。少数民族の人たちがスペイン語でおしゃべりしながらやっている。単純労働で収入も見当が付くから、どういうインセンチブが効果があるかもわかる
1緒に仕事をすると、コミュニケーションが楽になるのも仕事を理解するからだ
 
 4)ものづくりは、在庫管理や商取引の手順とコストを理解すると面白い
モノさえ作ればお仕舞いという完全下請けも、ある程度やりながら、個々の少量多品種の生産も行える人が伸びるだろう。それには、生産のあと、数を数えて袋や箱につめて荷し、請求して入金までを行える人が必要で、その費用も判っている必要がある

部品は1個でも、100個でも必ずそれぞれは部品番号、シリアル番号(製造番号)で管理され、棚の1つのスペースに入れ、在庫リストに入力されてから、取り出されて出荷されます。それが経理処理されて請求書と納品書になって顧客(買主)に送られます。製造番号がないと、どのロット(バッチ)が不良かわからないから、後から回収もできない
手続きを無視したら、何がどこに幾らあるのか判らない。そういうモーターの山をC国の大手で見たことがあるが、一体どういう管理をしているのかと思った

これからは、少量多品種の製造は3Dプリンティング(Additive manufacturing)になるように思うので、小規模なガラージ製造が一般化するだろうと思う。

しかし、製造をやるというのは好きな時間に起きて、気が向いたらつくるという芸術家タイプではダメ。それにはその会社のオーナーが、どこまで規則正しい生活をし、納期には絶対に間に合わせるぞという信念や体制を整えるかです。
そういう小企業があるていど集まって、お互いに何をやっているかわかり、補い合う形で短期間にものが組み立てられるほうが、長い目で見て競争力があることもわかる。

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