2016年1月5日火曜日

1601 0 中韓には契約があるのか見守るしかないか

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中韓には契約があるのか見守るしかないか

(契約は交渉のスタートという考え方)

年末の何とか日本の責任だったという証拠を残したくて、合意をした形にしたかったが、文書ではできなかったと聞き、めでたい限りだと感じている。これで終わらせないための議論だったということだ。

韓国との契約は自社に有利な部分は相手の実行の遵守を主張するが、不利な部分は契約してからでも(不況の度に覚悟すべき)困った状況になれば、自己責任範囲を狭義に解釈するなり変更を要求されることが多いと聞く。これは罰則と法管轄の裁判をどこで行うかをきちんとしていないために起こる悪習ではないか。事情変更の原則と呼べるものは何かを明確にするべきかもしれません。

民間の契約違反では、米国は違反がある時の裁定は、第三者である司法機関が行うことになっている。裁判をやったら関係はおしまいだと言う考え方そのものが、3権分立を否定することだと考えていないと、米国ではゆすりやたかりに付け込まれるのが常識と思う。
合意したとたんに、<異議があれば今のうちにいっておけ>というが如き韓国紙の記事は、すでにそれを予告するものでなければよいがと考えるのは編者だけではあるまい。

そもそも国民全員が賛成する2国間合意などはありえない。それを承知で交渉するのは民主主義では代表者を選び行政を託す民主主義の選挙制度があるからだ。それを自国の責任部分は認めない国はいかなる形での合意と、違反の場合の強制手段があるのかを議論してはどうかと思う。

政府間の合意でも民間がそれに違反する行為は野放しだとするなら、そんな政府を相手にする意味はないのではないか。求められるのは当該事案は今後国民すべての請求権も訴訟権もみとめない包括的なものだとすることではないか文書になっても逃げようとする相手とは、合意する意味を明確にすることしかない。<劣化国家>で二アール・ファーガソン(櫻井祐子訳)が述べている英米法がビジネス、特に投資者保護で勝る点も関連して感じられるのだ。

合意をしても米国という最大市場で相手国を侮辱するかのような像を建てたり看板をたてる。民間がやることだとして、これを防止できない合意はする意味があるのだろうか。
金を目的の偽装合意であるなら、相手の実行を確認するまで払わないことしかできないか。当事者のご努力には大いに敬意をはらうが、また1つ年末に疑念の種ができた気がしている。

<韓日慰安婦交渉妥結>「不可逆的」めぐり韓日間で解釈の違い
201512301004 [ 中央日報/中央日報日本語版](フォント、着色は編者)
  韓国と日本が旧日本軍慰安婦被害問題に関し「最終的かつ不可逆的」合意をしたことをめぐり、両国政府が相反する説明を出した。双方の主張が異なり、慰安婦合意をめぐる論争は続くとみられる。

  読売新聞は29日、安倍晋三首相が「最終的かつ不可逆的」合意にこだわってきた、と伝えた。同紙は安倍首相が24日、首相官邸に岸田外相を呼んだ際、合意に「最終的かつ不可逆的」という文言が入らないのなら交渉をやめて戻ってくるよう指示したと報じた。

  日本経済新聞も、安倍首相がその場で「最終的かつ不可逆的解決という文言を入れることが絶対条件」と指摘した、と伝えた。安倍首相は岸田外相に「一任する。妥協する必要はない。まとまれば歴史的な意義のある会談になる」と話した。韓国憲法裁判所が23日、韓日請求権協定が違憲審判対象でないと決定を出すと、安倍首相は「このまま一気にいこう」とし、年内の慰安婦問題妥結を秘書官に指示したという。

  韓国政府はこれに直ちに反論した。複数の政府当局者は「事実と異なる側面がある」と述べた。特に「不可逆的」という表現を入れる問題は交渉中に韓国側が先に提起したものだという。日本の政治家が旧日本軍の慰安婦強制動員を初めて認めた河野談話(1993年)などを否定する発言を繰り返すことを念頭に置き、「もうこれ以上は言葉を変えるな」という趣旨で強調したということだ。

コラム】少女像は「合意」の外側に座っている=韓国(2)

2016年01月05日08時29分 [ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]

  合意文に登場した「最終的、不可逆的解決」という不快で突拍子もない表現がまさにそのような日本の奇異な病症を集約する。日本にとって植民統治は決して罪ではない。したがって1965年の韓日請求権協定当時に日本が出したお金は独立祝い金であったし、今回の10億円も生存する慰安婦の方々の「心の傷を癒やす」という名分で装われた
そのような日本が「これが最後であり、後戻りできない」という覚書を出して韓国が署名した。朴大統領が依然として体裁悪く話すように「時間的緊急性と現実的状況」を考慮すれば避けられない決裁だっただろうが、戦争と植民統治に対する自己礼賛的自意識に埋没した日本政府を相手に今すぐ得ることができる最大値かもしれない。 

  なぜなら安倍首相が背を向けて述べた国内用の発言は、その捻れた意識構造をそのまま表すからだ。「次の世代に謝罪し続ける宿命を背負わせるわけにはいかない」とは何をいうのだろうか。十分に謝罪したという意味か、それとも忘れろという意味か。歴史はこの地点で合意文だけで断絶するのか。戦犯国の指導者が述べた言葉としては極めて偏狭だ。慰安婦問題は世界の人権と人倫実現に関する普遍的価値の最も上に位置する。 

  児童虐待、人身売買、戦争犯罪と人種虐殺など現代版人権蹂躪事態が慰安婦強制動員の延長線上にあることを認識するなら、日本の子孫は普遍的人権と平和実現の宿命を負わなければならないと話すのが正しい。こうした意味で民間外交使節団バンク(VANK)のパク・ギテ団長が述べた言葉は成熟している。「慰安婦問題は韓日間の政治・外交的葛藤を越えた全世界的人権問題」だ。さらに反人道的戦争犯罪、反平和犯罪に警鐘を鳴らす歴史的な象徴だ。したがって「70億の世界人の胸中に少女像をたてよう」という彼の提案には重みが感じられる。岸田文雄外相は少女像移転に公然と言及した。「責任を痛感する」なら少女像の前にひざまずけばよいことだ。合意文は慰安婦問題を公式議題から下ろしたことを意味する。それでも反倫理的犯罪に対する世界の人の倫理意識と関心が同時に下ろされたわけではない。少女像は最初から贖罪意識が免疫された国との合意の外側に座っていた。   宋虎根(ソン・ホグン)ソウル大教授・社会学 

【社説】慰安婦交渉妥結が韓日首脳に残した宿題

2015年12月30日11時37分 [ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]



  慰安婦問題交渉の結果に対する国内の評価が分かれている。十分でないが現実的にその程度なら受け入れることが可能だという評価もあるが、反対の評価もある。日本政府の法的責任を明確にせず「最終的解決」を宣言したことで、日本に免罪符を与えた屈辱的な合意ということだ。特に慰安婦被害者支援団体の挺身隊問題対策協議会は「被害者と国民の望みを徹底的に裏切った『外交的談合』」とし、強く反発している。 

  韓日政府レベルでは「12・28合意」で慰安婦問題が最終妥結したかもしれないが、被害当事者と国民の立場ではまだ終わったわけではない。慰安婦被害者をなだめて説得し、世論の理解と共感を得る宿題が残っている。交渉の最終責任者の朴槿恵(パク・クネ)大統領と安倍晋三首相がともに解決しなければならない宿題だ。 

  朴大統領は交渉妥結直後に発表した談話で「時間的緊急性と現実的条件で最善を尽くした結果であるだけに大乗的な見地で理解してほしい」と述べ、国民説得に入った。昨日は外交部第1・2次官を慰安婦被害者に送って説得を試みたが、「なぜ私たちと事前協議をしなかったのか」という激しい抗議を受けた。「被害者と国民が納得する水準」を交渉のマジノ線として提示したのは朴大統領自身だった。それだけに責任感を持って惜しまれる部分については被害者と国民の了解を求め、説得する姿勢を見せなければいけない。朴大統領が被害者に会って交渉結果を説明し、理解を求める姿を見せる必要がある。 

  また、被害者支援財団を日本政府予算で国内に設立することにしただけに、迅速な後続措置を通じて被害者が名誉と尊厳を回復し、細心の配慮を感じるようにしなければいけない。在韓日本大使館前に設置された慰安婦少女像の問題の解決に政府が言及したことに対しては特に否定的な世論が多いだけに、この問題は全面的に被害者と関連団体の意見を尊重しなければならないだろう。 

  安倍首相に与えられた宿題は、言葉でなく行動で慰安婦合意に対する誠意を見せることだ。いくつかの言葉とお金ですべて解決したというような態度を見せれば、韓国世論の逆風のために彼が望む「最終的かつ不可逆的な」解決は難しくなるだろう。 

  「12・28合意」で日本は旧日本軍の関与の下に発生した慰安婦問題に対する日本政府の責任を明示し、首相名義で心からのおわびと反省を表明した。もし安倍首相や日本政府関係者の口からまた慰安婦動員の強制性に疑問を提起したり、日本政府の責任を回避する「妄言」が出てくれば、慰安婦問題はまた原点に戻るしかないことを銘記しなければいけない。 

  慰安婦合意は日本の歴史教科書にも反映されなければいけない。歴史の過ちを繰り返さないよう教えることこそ、被害者の名誉を回復して傷を癒やす最善の道であるからだ。
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産経新聞


共同文書化できず「最終決着」は韓国次第 財団への拠出金急ぐ必要なし

 【ソウル=田北真樹子】岸田文雄外相は28日の韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外相との会談後、日本記者団に「慰安婦問題で終止符を打った」と胸を張った。韓国側が主張してきた日本の軍・官憲による強制を日本が認めなかったにもかかわらず、韓国が問題を蒸し返さないと公式に表明したことは一定の成果といえる。ただ、在ソウル日本大使館前の慰安婦像の撤去は韓国政府の努力目標にとどまったことや、合意内容が正式な共同文書として残されなかったことなど問題も多い。韓国側が合意内容を履行するまで、「最終決着」と受け止めるのは時期尚早だ。
 「尹外相と膝詰めの協議を行い、確約をとりつけた。しかも首脳間の合意であることを強調した。尹氏は共同記者発表で合意を力強く明言している」 岸田氏は日本記者団にこう指摘、合意が日韓両国だけでなく、国際社会における「公約」として、問題の「最終的かつ不可逆的な解決」を担保することができたとの認識を強調した。

 確かに共同記者発表という形をとったことによって「国際社会全体が目撃者になった」(外務省筋)といえるが、日本側が求めていた共同文書化は実現できなかった。このため、現政権同士の「口約束」という側面は否定できず、韓国の次期政権が合意を守る保証はない。
 韓国では、朴槿恵(パク・クネ)大統領の名誉を毀損(きそん)したとして産経新聞の加藤達也前ソウル支局長、元慰安婦らの名誉を毀損したとして「帝国の慰安婦」著者が相次いで在宅起訴された。米国は歴史問題などで対中傾斜を強める韓国と日本の間の安保協力が進まないことにいらだちを強め、朴槿恵政権に対日批判を抑制するよう圧力をかけ始めた。
 さらに、韓国は国際社会から不評を買う「オウンゴール」を重ねる一方、経済面でも厳

しい立場に立たされている。こうした中、韓国では今月に入って、加藤前支局長の無罪判

決、憲法裁判所が日韓請求権協定を「違憲」と訴えた元徴用工遺族の訴え却下という司法

判断が続いた。これらを日本側は韓国側の関係改善に向けたサインと受け止め、安倍晋三

首相が岸田氏の訪韓を決めた。


 しかし、今回の合意に対しては日本政府内でも冷めた視線が少なくない。慰安婦問題は日本にとって「終わった問題」(政府筋)だが、国際問題化し続けているのは、韓国政府と民間団体「韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)」が蒸し返し続けてきたからだ。
 挺対協は韓国内で政府の対日政策に「拒否権を持つ」(元韓国外務省幹部)という有力圧力団体で、朴政権が押さえ込むことは難しい。韓国政府は慰安婦募集の強制性を認めた「河野洋平官房長官談話」や、元慰安婦に償い金を支給したアジア女性基金を当初は評価したが、挺対協が反発すると手のひらを返してきた。
 一方、元慰安婦支援事業を行うため韓国政府が設立する財団への約10億円という拠出

金額は、日本が当初求められた20億円より少ないとはいえ、多額であることに変わりは

なく、「波紋を呼ぶ」(自民党議員)とみられる。また、日本側は否定しているが、韓国

側が「国家賠償」と主張できる「玉虫色」の決着となった。
米国など諸外国での慰安婦像や記念碑の設置という問題も解決されるとはかぎらない。韓国側は外相会談で「政府として支援することはないとの認識を示した」(外務省筋)という。ただ、民間団体のそうした活動を韓国政府が押さえ込めるかどうか。
 日本政府は在ソウル日本大使館前などに設置された慰安婦像の撤去など、問題解決に向けた韓国の具体的な行動を確認した上で、財団への拠出を執行しても遅くない。慰安婦問題で日本は韓国に裏切られてきた。「未来志向」という言葉に惑わされ、失敗を繰り返してはいけない。 




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