2020年1月22日水曜日

200709追加; 14136  大都市に集中するリスクと天災対策

200121-追記・再掲載 14136  

大都市に集中するリスクと天災対策(追加)
崩れる場所から15メートルいじょうの高台に移る
自民党には多数の議員がいるが、野党の議会での防戦のために国会があるかのようなPRの場になっている。下にのべる土木や都市計画は与党協力党1党では人材面、議員の居住地が都会人ばかりで、地方中堅都市がガラガラなのだ
(1)安保の観点;東京が攻撃されたら息の根が止まるなら、半分は100キロ周辺に分散しよう。
(2)社会保険の観点; 過疎地というつもりは無いが、九州でも南北2か所くらいに、30年先を考えて、10都市くらいに分散する。
 田舎に住む人は、人権を人並みに保障されるには、道路、電気、水道、電話、ゴミ処理、(医療サービス)だけで、中堅都市から1キロ離れるごとに90万円/人/年掛かるという。勝手にばらばらに住まれても払えませんよというのが、職が無くて子供を奪われる過疎化のもう1つの原因だ。
東京から中堅都市に大学を移し、テレワークとディジタル教育を推進してほしい。せめて300人位のグループになって、住むことが最小単位だ。
(「縮小ニッポンの衝撃」NHKスペシャル取材班p169)
(3)危険度の観点; 河川の周辺に近い30度いじょうの崖で高いものには、内部での土の動きを察知する計測器を埋め、地熱・磁気・水流などで発信できる装置を設置し、地域ごとにGPSの警報につなげたり、地域警備員に通報させてはいかがだろう。
平地での地滑りは希だが、30度以上の傾斜地に近い住居は、いつ生き埋めになるか分からないから、まず最初にそういう傾斜地の人は移住させねばならない』と土木技師はいう。大きな道路であっても山の傾斜地を走る道路は、危険極まりないものが多い。
(4)自然災害の防災の観点; 地震による陥没や津波は10年、100年に1度としても、毎年どこかで起きる豪雨による洪水、傾斜地の地すべり、地下の空洞の崩落、傾斜地質の地すべり、それに津波、地震による堤防の決壊、豪雪の対策、枚挙のいとまがない。これを計画的に防災し、ついでに高台への移転工事としてはどうか。一定の工事量を確保できれば、安定雇用になり、東北の若者が都会に移住する必要も減るのだ。


職場と居住地が違えば、大災害になれば、逃げ遅れて死人が多数になる
理屈では分散すると判ってもそれができない議員やリーダ達である。民意がないものはやれないというフォロワーになったのだと思えばよい。
農業も過疎化して、空き地が増えたが、都市ではインフラの上下水道、ガスラインの取り換え、橋梁の補修など、莫大な金がかかる。新たな場所があれば千人単位で移住し、後を外国人移住者にゆずって、ゆっくり通勤するか、会社を移しましょう。日系企業が先進国の大都市にゆくと、津波の心配がなくても、多くがそうした生活をしているのです。

農地を統合して規模の大きなハウス栽培が増えて、しかし町一つのスペースは津波の来る沿岸地帯です。ならば国土の66%つまり3分の2を占める山を利用するにしても、従来のような個別に開墾した段々畑に住むわけにはゆかない。

傾斜地はくずれるから、山を長期計画で海外でつかわれる巨大な鉱山機械で、大掛かりに崩し平らにして住むしかないと考える。
頻度からも地震、津波よりは毎年の豪雨の災害の方が、危険が大きくなっている。それが広島の1部のような傾斜地の土砂災害だけでなく、大都市の通勤の足にする地下鉄の冠水リスクなど、もう限界に近い激しさになり、防げないかもしれないからである。

異常な豪雨が毎年のことになると、危険の除去のための税金にも限りがある。対策を収入にするためにはどうするかである。これ以上赤字国債を増やせないなら、どうするかである

それが収入になるには、何かで付加価値をだし、それを集配する機構をつくるほかない。繰り返しになるが、3年半前の津波対策の提言とあわせ再掲載したい。そこに膨大かつ長期の需要があるからだ。隣国の鬼城(売れない空き家) 集合住宅にならないためには、国や県の範囲でのプロジェクトにして、その売れ具合を見ながら開拓する必要がある。

(14067)

美しい山河は危険1杯で、改良工事の宝庫


(武士とは死ぬことと見たり;死を考えて生きる方が幸せではないか)

ヘリコプターが多用され、山に土がむき出しになった土砂崩れのあとが各所に見られ気になりだした。その最たるものは、車で走ると崖だらけで、これが地震国で放置されてよいのかと感じる。
福島で津波が身近となったが、それは原発の恐怖という2次災害の人災に置換えられているが、天災の恐ろしさには触れようとしていない感がある。この数年に起きた事例を見回してみたい。

崩壊・崩落寸前のがけの下に住んでいないか
「ローマ人の物語」(塩野ななみ)によると、ローマ人は近隣の小都市国家の持てあまし者が創った国だが、近くの丘に住民は主要な都市機能を集め、ゆるい坂を平たんに近くして、後のローマ(帝国)を造り数百年で、統一した国にしたとある。私の建設機械の販売網つくりの体験で学んだことの第1は、日本からの土木担当者(住友建設と利根ボーリング社)に教えられた土の不思議さである。         それは土の斜面は、土質によるが、崩れると考えた方がよいということ(図は筆者)。
大分まえミネアポリスの街中でラジオで聞いたが、地下2、3階の駐車場をつくる工事でのこと。周辺から流れ込む水を抜いて何もなかった。その場所が、突然に陥没した事故。前後して、東京の御徒町の地下鉄工事の道路が陥没のする事故、なるほどと実感した。
地すべりやトップリング(岩や土層がはがれるなど)については地質の専門家を多数招き、全国を調査する必要がある。
(http://lsweb1.ess.bosai.go.jp, 「危ない地形・地質の見極め方」上野将司著)

これらは工事をしたために崩落があった例だが、『何もしなくても起ります』という。何十年もなにも起きなかった裏山が崩れることもある。それは豪雨で地盤がゆるみ地すべりになったり、中が空洞化した山の1部が崩落したりする。
これは岩手地震の後、山林地帯の陥没。紀伊半島の各所でおきた崩落、それに13年伊豆大島での山が1夜で消える地すべりなどが、記憶に新しい。

既存のダムは、山間の住宅地や事務所に

これはダムのある場所にもより、一概には言えないし、ダムにも色々な種類がある。しかし効用よりは維持費が上回るダムも全国に散在している。砂防ダムや水力発電用の既存のダムで補修に金をかけるより、山を削り土砂で埋めて、高台に住宅地開発をすることで、集中豪雨や土砂災害、更には地震による崩落を予防しつつ、100年かけて国民が高台に移転するのだ。

土地改良で地価を上げる
何もない山地で平米100円以下の土地を改良をすることで、大型地震、集中豪雨による洪水や地すべり、深層崩落などの防災対策だけでは、経費だけが出るが、金の出所は税金だけである。
平米100円の土地を居住可能な5000~10,000円/m2の上下水道つきの高台居住地に変え、開発費用の1部は住民負担にすれば、長期20~30年計画が可能になる。

戸建て平均1軒150坪(500平米)として、各戸250~500万円負担になるようにすることで、土地開発が可能になる。(1部は集合住宅で歩行距離を調整)コンビニと学校の必要数で、総住民数が逆算できるだろう。280戸分の高台の造成工事が100億円と報道されたが、大型機械化で1軒500万以下に抑える工法がないか、調査に値すると思う。インフラの上下水道・ガスなどの取り換え費用が相当になるから、津波対策も兼ねて1千人単位で10~20年で移り、空き家は貸せるだけ安く海外からの移住者に貸すという方法も、米国ではよく見かけた方法だ。

土地開発は計画的に

日本人の習性として、これはいいとなると全員が同じ方向に走り出す。これをやめて、自治体がバラバラに競争せずに、全国で優先順位をつけて開発しないと、土地が余り地価が暴落する。その辺は、国のレベルで皆が納得する方法で、長期の計画で実行するほかない。それは短期視野で同じ場所に同じものを復旧しようとするより、よりよい都市計画で作り直した方が、はるかに魅力のある町が造れるのだ。

自転車通勤できる道路があり、並木道があり、子育て夫婦には託児所がある。通勤・通学用のバスや週末用のモールがある。何よりも仕事をもってくる会社や工場がある町である。

公のために生きる人材を育成しよう

今のような危険な時期には、何よりも求められているのは、危機感をもつリーダーである。そうした他のためにという人材を全国に配置しよう。
危険を知らせることは社会のリーダーの仕事であり、その対処のためには、長期の視野で対策のための予算を立てることが求められる。社会の底辺にあって、その日暮らしに追われて生きる人たちは別として、社会の指導的な立場にある人が頑張って欲しい。

高齢者が増えたが、皆さん元気で、死期が近づいているのに、自覚も緊張感も失われつつある人が増えている気がする。
先日も92歳で亡くなった知人のご主人の話を聞いて、背筋を伸ばす気持ちになった。『素敵なご主人でした』と聞いたが、現役時代は米軍将校であったようで、葬儀でも軍人2名が国旗をもって参列し、映画のシーンの通りにきちんとした作法で旗を畳み、夫人に渡したと聞く。
日本夫人と結婚していたこの米人将校は、高齢でもかくしゃくとし、前の週まで夫人を仏教寺院に片道20キロを送り迎えをしていた。つねに誰かを守ろうという緊張感をもって生きる人達は敬意に値するし、そうありたいと願っている。

その日その日を生きれば幸せか


持ち時間が有限だと意識して生きるほうが、時間を大事にして生きられるだろう。ドイツ人のように年初からあと何日という表示のあるカレンダーで生きるのも1つの方法だろう。建設業などは、工期の計算にもこのカレンダーは役立つが、慣れないとリアル感がつかみにくい。

1年は8760時間だと毎日かぞえるのも大変だ。1生を何年と考えて生きるかで、学生時代にあと2万日と決めて生きてきたが、家族で共有できないと意味が薄れるし、当時は75歳が平均だったのが、いまや5歳延びて80歳、役立たなくなったら、お別れだと考えている。

何が云いたいかといえば、人はこの地球というありがたいが危険な球体に生きていることを、常に意識して定期的に緊張し、その災厄を減らす努力を続ける必要があるのではないか。
その意味からも、津波の災害を防ぐには、3年前に提唱したことだが、山地を削り、平地をつくり移住する方法か、10メートル以上の堤防の中に住む方法や、海は見えるままにして警報で移動する漁師主体の生き方の3択から選ぶという職業別が見えてきている。

生き方に関しては、「本来的人間と非本来的人間」につき藤井聡x片山敏考の座談をお勧めしたい。(http://www.youtube.com/watch?v=GfK_lURvCT8)




参考までに復興関係への提案書は下記の通り(規模が大きすぎたが、やはり2~3000戸単位では構想すべきではなかろうか。問題は雇用の創出にあり、数年間の雇用は不可欠である。)


復興構想会議                                                      2011年6月10日
          殿                        
この何百年に1度の災害をただ元に戻すだけでは、また津波を恐れて生きつづけるだけである。今後の復旧にどう生かすかがポイントは、これをチャンスとして安心できる環境造りに生かせるか否かであり、下記の提案を提出致します。
                     記
必要不可欠な道路や下水処理場は高台に移すという案は1歩前進である。しかし傾斜地を個々の土地購入者がそれぞれの目的で個別に宅地や工場などを移設するのを放置すれば、全体としての整合性のない開発となり、上下水道ほかの工事費も高く地価は上り、また移転できる戸数も限られます。
従い1歩進め山を削り標高30~50メートルの平地に造成し、仮に10万戸の住宅とすれば大部分の住宅、商業ビル、工場などを建築し、削った土砂は平地部の農地の盛り土に使用も出来ます。

1.山地の一括購入と造成
(1)山地の平地造成; 多数に分かれた山地を個別の開拓をするのは、時間もかかり、また都市計画に沿う総合性に欠けるので、国または自治体が1括購入する別会社・東北開発会社(仮名)を創設し、まずは土地を適当な市価で購入し平地に造成する。土地提供者は初年度から5年間で株式交換比率は毎年3%割り引かれ5年度は85%相当の株式とする。その岩石・土砂は平地部の盛り土に使い、5m以上のかさ上げする。土地購入原価の2~2.5倍で市町村に造成された土地を販売・賃貸する。
(個別開発の自由に任せれば、公共の広場や公園などの割り当てへの配慮に欠けたものになりがちで、後から立ち退き騒ぎとなる。)

(2)住宅地・産業は高台に
高台のうえに集合住宅(高層マンションやアパート、集合住宅、戸建住宅など)を造るのであるが、
浄水場用の貯水池、下水処理場、ゴミ処理場などインフラ、碁盤の目状の道路、それに公園、小中学校などを総面積の10%用意する。鉄道の駅前には車両長さを1辺とする4角の広場を東西に空け、徒歩10分以内は高層ビルや商業施設を誘致し入札させる。上下水道・ガス・電気配線済みの宅地は元の山地価格の4~5倍を目途とする。
駅の周辺徒歩10分圏内は商業地、5~10階の高層住宅とし、宅地はその外におく。宅地は米国式の郊外標準の2分の1;150坪を1区画とすれば、ゴルフ場7コース分で10万戸となる。この環境で並木歩道もあれば、外国人誘致にも適した環境になる。

2.農地・漁港
塩を被った土地は数年は農地には戻せぬこと、放射能が検出される部分もあるため、その間に大規模な開発をして山の土を移動し盛り土する。
その際、現在1戸当たり1.4ヘクタールという農地を北海道並の20ヘクタールにするには14戸が合併ないしは組合を作る。2.5名/戸に65歳平均の高齢者2名と0.5人の子息がいるとして、7名の働き盛りがいる訳で、内半数は先の見通しができ農業に参加できる。
大型農地に集約することで、作付けリスクの分散と管理コストの圧縮が期待できると思う。ついでに区画整理し、現在の土地の所有比率で抽選により再分配する

3.資金手当て
資金はどこが出すのかが鍵になるが、東北開発会社を創り、有数の国内外ディベロッパーを招き、国際的な投資会社を創るのである。不正防止のため国が担保物権を管理するのでもよい。
沿岸の被災地は25万人が避難したと聞くが、1戸あたり2.5人と推計すれば10万戸で、第1次産業従事者は1割なら1万戸である。(1次産業従事者は戸建住宅と推定)。
タンス預金や高齢者の金融資産を、多少とも魅力のある利回り2~3%の起債あるいは配当を出せる会社に集め、住宅投資する。あくまでも国からの救済とは切り離した開発投資として、民間の事業として厳しい利回りを追及する方がよいと思う。
山地は現在価格で国か自治体が価格凍結してから買収し、坪単価数百円の山地を造成し数千円の平地に変えることで雇用と付加価値をつくり、その差額を埋め立て費用、道路建設、上下水処理などインフラの財源にあてる。初期の土地買収と造成の資金は国が融資するも可。
山の土地提供者は開発会社の株主となり、10年間は能力により優先雇用される。山地開発会社の株式を土地提供者に3割以上を比例按分し代表者を役員とする。ただし公共用地は比率で供出する。
以上

l          筆者は1970年代後半の昔カナダロッキーのKaiser社が、山全体を表土は表土で順序良く動かし、採炭後はまた土を元に戻すことで、山を動かし自然保護をする巨大な現場を視察した。
またイリノイ南西州境のArch Mineral社の炭鉱では全長15000メートルに及ぶ底幅50m、地表幅150m、深さ50m前後の巨大な台形を逆さにした溝が掘られ、同様に表土と地下の石灰岩層が石炭掘削後再度埋め戻される現場を観察した。燃料炭数メートル分を取り出すのに、表土5m、石灰岩20m、炭層5mの上の40メートル余りの土砂・爆破岩石の移動である。当時はバケット容量120立米の自走式の機械式シャベル1機(15000トン)と数台の20立米クラスの油圧シャベルを使用していた。大型機は巨岩以外は長距離コンベアーで置換えうる。 
今般の東北のケースは、こうした鉱山開発機器を使用すれば、それほどリスクがなく、平地に隣接する山地を平地に変えうるもので、その付加価値で同様の開発が可能と考える。
l          10万戸とは宅地1戸150坪とすれは1500万坪であり、ゴルフ場200万坪(18ホール、練習場付き)の70コース分、と道路で70平方キロである。米国シカゴ郊外並みに400メートル4角を1ブロック(町内)として区画整理すれば、中級住宅で宅地1戸300坪である。
販売可能価格は、地主の土地価格と住民の所得によるが、寒冷地で冬季の収入源は第二次・第三次産業従事者が主体であるとすれば、米国の半分1人当たり50坪の空間とすれば、1戸150坪(建坪はその半分以下)となる。
3割が高層アパートなどに住むとしても、同一の1戸当たりの面積を割り当て、その住居以外の割り当て分は駐車場、公園や公共広場とするゆとりが作れるはずと考える。 


l          海抜50メートルを規準高さにすれば、主要道路や鉄道はこれに基づき建設されるので、既存の海辺の道路網は2次線となる。(注;原文の漢数字はアラビア数字に修正)



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