会った人の心を動かせるかどうか (ペーパーの限界か始まっている)
人間力をどう高めるか(2)
(14050)「人の心を動かせるかどうか」で述べた部分を行動で表して考えたい。
貴方が素晴らしい人だということは外見だけで分かるかもしれないが、相手とどう関係があるのかをアピールできないと、ビジネス社会では何も始らない。多数のインターン学生の中で、積極的に自分を押し出せる人は、語学学校にでも3~4ヶ月いた人が多い。
何が足りないのか、何は米国で経験すると自信がつくかなどを述べてみよう。
先ずは姿勢と挨拶から
最近は私もウッカリするので偉そうには言えないが、キチンと挨拶状や礼状を書ける人が減ってしまった。しかし、どんな組織でも、日米をとわずトップやその周辺の人は、皆さん見事な礼状をお書きになる。別に礼状がうまいからトップになれる訳ではないが、組織の上に行く人は、そのグループのリーダを自負しているから、自然と書かねばという気持ちがおありなのだろう。若いうちから心がけると上手くなると思う。
米人社会でも同じで、カードに3行くらいでも、下手な字でも気にせずサッと送ってくる。それを若者にも勧めるのだが、実行できる人は1~2割で難しいらしい。
① 会って最初の10~20秒;
相手の目をみて、悪印象をあたえずに、自己紹介ができますか。近衛兵ではないから直立不動で立つ必要はないが、姿勢を正してにこやかに挨拶する。『OOと申します。』に加え『何と呼ばれています』という人は、少しカジュアルだが外国経験があるかもしれない。
上田晶美(あけみ)さん曰く、
『第一印象の構成要素はメラビアンの法則によると、見た目(全体、動作、姿勢、服装、表情)が55%、話し方(声の大きさ)が38%、内容(言葉づかい)が7%と言われ、いかに人間が視覚情報に頼っているかがわかります』という。
はっきり言えば、「この人とどれ程の時間を費やすべきか」を考えるのはこの時間帯だから、重要といえる。
② 次の10~30秒;
自分について覚えておいて欲しい部分を述べる。育った出身地、学んだ大学の学科、趣味、スポーツ、得意なことなどを素早く付け加える。自己ブランド化である。
これは意外と重要で、人間関係は生い立ちのコネクションがかなり左右するし、何かで頑張った人だと、その部分からくる自信がわき出ていて安心感や信頼感を与える。
③ 更にできれば3分;
次に相手が興味をもってくれ、話すチャンスがあればだが、自分は何の目的できていて、どの位の期間に、何をしたいかを付け加える。
相手が協力的であれば、こういう事でご意見をうかがえれば幸いであると述べる。すると相手が話してくれるチャンスは10倍くらいに増えるだろう。
(これも人間力だ。そして、そういうチャンスを作れない人は、その人へのチャンスを失ってしまうかも知れないのだ。)『いま一寸触れたくないことは、焦点をずらして答えなさい』これは昔、ある外交官から教わったこと。
(これも人間力だ。そして、そういうチャンスを作れない人は、その人へのチャンスを失ってしまうかも知れないのだ。)『いま一寸触れたくないことは、焦点をずらして答えなさい』これは昔、ある外交官から教わったこと。
人間力とは、自分の力を発揮できる空間・状況を創るちから
どんな産業に自分の興味があるか分からないインターン、それで就職してしまった人、様々で色々な人が増えて多様化しているのは良いことだ。だが自分について語らず、相手の情報や聞きたいことへの回答を得ようとするのは、そういう性格そのものに疑問を持たれてしまう。なぜなら、相手を自分の便宜のためにだけ使っているからである。
ビジネスマンだと、まずは自分が何をしているが、将来の夢はなにか、多少とも絞り込みたい意志をもつこと。それに相手が協力してくれるようお願いするだけの希望があることが大事である。
自分が言うことにはごまかしが無いこと。正直な人間であること。これについてはすでに正直テストについて(13510)『正直さは重要な信頼度の基本』を参照されたい。大会社の幹部は、まず、いい加減な話に乗せられないという用心がある。
話の内容の濃淡を注目するから、徹底して正直に話をする必要がある。また物的証拠やデータの信頼性を確認するから、金額の大きなプロジェクトや売買は、だますという考えは通らない。さらにそれによって相手にも、ビジネスチャンスを広げられる可能性があることが、(いわゆるウイン・ウインが)ビジネス関係には必要だ。
今や日本では猫も杓子も<ベンチャー>を考え始めたのは良い兆候だが、余程のよいアイディアでなければ、大会社は安全をねらいリスクを避けるから、その製品やサービスを買う場合、相手が安心できる状況をつくることができないと進まない。それをどう克服するかが勝負である。
3時間早起きし、赤字なしの財政を子孫に残せるか
豊かになったと勘違いしている人も多い。それは外見だけであって、赤字国債は1千兆円、国民総生産の2年分である。これを個人の金融資産で帳消しにしたら、500兆円しか残らず、1年分のGDP、つまりは日本株式会社の運転資金は1年分しかない。
その原因は多くの国と同様で福利厚生の年金や健保にあるとすれば、健全な生活に戻し、医療保険の費用を削る必要がある。ならば特殊な職種の人たちは別として、週日は7~8割の人が、朝はせめて6時前に起床、10時前に就寝ということになるのだろう。
全国で一斉にとは行かなくても、それを奨励する自治体があっても良いのではないか。仏教のお寺ではないから3時起床・9時就寝は無理としてでも、小中学校時代は6時前に起床して、マラソンの練習をしていた経験もある(たぶん禅寺に10日くらい放り込まれた後からだろう)。大人が子供のペースに合わせて生活すればよいのだと思う。
地方創生のヒント
米国でも郊外では朝の5時頃には、相当の数の車が走っているが、これは6時から2時半まで勤務する工場への通勤者だろう。
20~30歳くらいのメカや電気技師などが多いが、農トラ(農業用トラクター)を運転したり、修理したり、大工仕事もする農家出身者もいる。こういう人たちは中古の家を買い、雪に閉ざされた冬場に、午後3時すぎから、2~3冬かけてすっかりモダンなセントラル・ヒーティングに改造してしまい、自分の労賃+材料費で販売する。つまり会社では1直8時間はたらき、自分の仕事で3年分の残業代をガバッと取り返し、それを事業を始める資金にする。中古の家をかう金の無い人は、温かいところで働き、その資金をつくる。
無論その間を、ソフトのプログラム言語(C,C++、JAVA他)を学んで、自宅でそういうサービス業の下請けから始める人も多い。これが田舎でも自立している人が多いアメリカのパワーではないか。統計数字にはあまり出てこないが。
0 件のコメント:
コメントを投稿