2015年1月3日土曜日

15166 インドで流行るものは日本の非常時に役立つかも 

15166

インドで流行るものは日本の非常時に役立つかも

「電池式冷蔵庫」をみて


新年そうそうに「備えあれば憂いなし」とは言いにくいが、そういう意見もあってよかろう。なぜなら2015年か16年から不況が始まる長期予測を覚えているからだ。

インフラの機能がとまる時役立つ


非常時に役立つものは、ふだんは使わないから、できれば余り金の掛からないものがよい。その意味では、インフラが機能しなくなる非常時に役立つものは、インフラの遅れたインドで日常的に使われているものではないか。こうした見方で注目したものである。

真夏のお盆の渋滞時期や停電の時に、役立つものかもしれない

80年代に当時の日本での代表的なレンタル会社と米法人をスタートして、様々な商品開発を10年ばかり経験した。だが、このような電池式の冷蔵庫は日本の建設現場でのレンタルでも、パーティー用でも考えたことがない。
無論パーティーレンタルも米国は草分け的に先行していたが、BBQの焼肉セットでも何でも大きすぎて、ミニバンが普及する前の日本車では無理だった。(この商品は4~5年まえ日本のジャイカが開発支援したと記憶するが、時期と国によって需要が違う良い例だろう。)
東洋経済オンライン 20141113日掲載)を引用(フォント・着色は編者、写真は同社の冷蔵庫です)

インドにおける食品貯蔵の問題は非常に深刻だ。全世帯のうち80%は冷蔵庫が利用できず、食品の実に3分の1が腐敗によって損なわれている。この状況を打開する革新的な製品を展開しているのが、中堅の財閥として知られるゴドレジ・グループだ。

電池式の小型冷蔵庫がヒット

「チョットクール」(Chotukool、ヒンディー語で少し冷たいという意味)と名づけられたこの製品は、12ボルトのバッテリーで作動し、食品を810度に冷やすことのできる45リッター容量のプラスティック製容器。2006年に発売され、農村部の女性などに冷蔵庫代わりに活用されている。コンプレッサーも冷媒も使わず、非常に軽量で持ち運ぶことができる。この製品は小さな住まいに住み、頻繁に引っ越しをするインドの低所得者層のライフスタイルを徹底的に研究した成果だ。

また価格は6575ドルと、最も安い冷蔵庫と比べても半額程度だ。

タタ・モーターズの低価格車「ナノ」と並ぶ、インド発のBOP(ベース・オブ・ピラミッド)ビジネスの例として、世界のビジネススクールでも知られている。

ゴドレジの家電部門は長年、各種の冷蔵庫と洗濯機を販売しており、この分野では国民的ブランドとなっている。インドの消費者はゴドレジの品質に信頼を寄せており、外国企業の同クラス品に比べて価格が15%程度高くてもゴドレジの製品を購入してきた。このように堅固なビジネス基盤を持ちながら、あえて超低価格で革新的な製品にも挑戦するゴドレジとは、いったいどのような企業だろうか。

ゴドレジの起源はインドがまだ英国の植民地だった1897年にさかのぼる。創業者のアルデシル・ゴドレジ氏は法曹家であると同時に、発明家でもあった。もっとも有名なのは「ゴーディアン・ロック」と呼ばれる、2つの鍵で開け閉めできる錠前だ。

この特許を持つアルデシル氏は錠前メーカーとしてゴドレジを創業し、続いて金庫やせっけん、タイプライターなどに事業範囲を拡大した。
                                     現在の事業分野は家電のほか、ヘアカラーや洗面用具といった日用品、家具、不動産、セキュリティ、農業など非常に幅広い。従業員2.5万人、年間売上高は約40億ドルに上る。現在はアルデシル氏のおいの子に当たるアディ・ゴドレジ氏がグループ会長として経営トップを務めてる。 17歳の時にインドを離れ、アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)で経営学を学んだ人物だ。

植物性油のせっけんを開発
ゴドレジの事業はつねに自由な発想と歴史を物語るエピソードに彩られている。たとえばせっけんの場合、従来品にはヒンドゥー教徒が使うには適切でない動物性脂肪が原料として使用されているのを知ったアルデシル氏は、誰もが無理だと言っていた植物性油からせっけんを作る方法を開発した。
また英国女王が1905年に随行団と共に訪印した際、女王用の金庫を用意するよう求められ、それに応えたのがゴドレジだった。ちなみに金庫の流れを汲んで、現在は国内企業としては初めて包括的なセキュリティ・ソリューションを提供している。住居、商業施設、オフィス向けから防衛向けまで幅広く手掛けており、インド国内だけでなく45カ国以上に輸出もしている。
近年ゴドレジはアフリカのモザンビークやケニアなどに日用品の工場を展開するなど、インド以外の新興国へもビジネス展開が盛んだ。M&Aにも意欲的で、10月には南アフリカで頭髪用のエクステンション(付け毛)を手掛ける企業を買収している。創業117年を迎えなお成長意欲の高いゴドレジ。インド通でなくても目が離せない企業だ。                              

(私見)インドはインターンの学生から、1日2千円で食べて泊まってきたと聞きあこがれの国というか行ってみたい国ですが、このゴトレジ経営者もやはり米国のMIT経営学部卒だというので、なるほどと感じた。大変な事業運に恵まれ大企業になったようだが、日本からもそういう才能のある方が現れるのを期待している。

0 件のコメント:

コメントを投稿