2013年11月18日月曜日

13028 労賃で変わる生産の自動化

13028

国が変われば労賃で変わる生産の自動化
                                                        
付加価値が高い製造業に注目して考えてみよう。

中国・インドなどに移る製造業の特定業種
製造業は何でも労賃の安い中国に行ってしまうか?尤も、中国も労賃は上がって、よそに仕事は移りつつあるようだが。 
自動車・宇宙航空機(高額商品)ナノ・ケミカル・バイオiPSなどは簡単には追いつかれな
し、追いついても道路行政、環境汚染でなどが追いかけてくる。よい車を造れたとして
も、渋滞や煤煙がひどくて見えない道路は高速では走れないからである。

労賃の安い所は、管理コストは高い比率になる。
米国の鋳物工場が中国とインドに移った1979年  74万人; 22百万トン                                                       2001年    22万人;13百万トン

だが設備業者が米国に里帰りを始めている  

生産技術を教えられる学校が減っている。工業系の学校を設ける需要も発生するだろう。高く買えばモノ集まり、安く売れば人集まる>というのは限度がある。

中国のメーカーは手抜きをしたり、少しずつ品質の悪い製品で置換えようとするから、米国本社は常にサンプルを送らせたり検査官を派遣する品質テストなどで、膨大な人件費が掛かる。それで中国工場を閉めて里帰りを図る会社も多く、代表格はGEといわれる。

日米の機械化・自動化の違い
トヨタの張社長は 『 問題が起きるとアメリカは機械化しようとし、日本はやり方を直そうとする。将来の問題を予防する考え方。』と言われた。

  この日米のギャップを埋めないと、米国での工場の運営が難しい。米人は機械化すれば問題が解決すると考えるが、人がやっても解決ければ、機械化しても解決しないといのが日本式であう。
  人の手で加工する方が良いものができるが、機械化したほうがばらつきが少ないと考えるか、しい説明方法が求められているのかもしれないと思う。
米国に合った自動化の迷信
自動化して労務管理を楽にする;自動化しすぎると直せない。生産能力が上がらない。
日本と同じ設備にすれば安心;英文マニュアルもないし、日本人でなければ直らない。
              現地での改善は期待しない。

ジェトロの都市別労賃調査に、日本の労賃の何年まえに相当するかという非常に役立つグラフがある。その国での生産の自動化を、過去の日本の労賃で年代をみて、当時の自動化に合わせるのが生産コストでは最も合理的な方法である。(ジェトロ2001年資料)
しかしこれは就労人口が変わらない条件での話である。今のように少子化で人が減りだすと思わぬ余波がでる。送れる人材がたりないので、労務管理面で苦労が増えるのである。
つまり、国内に人口が足りなければ、海外で生産すればよいというのもマユツバになる。

グローバル基準は日本の本社基準ではない 各地で調整するというフレキシブルな考え方がグローバル化である。自動車業界などは、信頼して設計や組み立てまで任せられる大手部品・要素メーカーをティアワン(Tier 1)、その下はティア2と呼ぶが、ティア1でも付いて行けない場合が起きる。
不況時代は我慢してきたが、好況になると、色々な理由で家の近くで働きたいなどの理由
で転職が増えて、生産ラインでのベテランが辞めると歯抜けになる。つまり、常に人のト
レーニングの問題が生じるのである。
人材の教育負担をどうするかが、大きな課題になるジレンマを抱えるのだが、企業に
考えてもらうまで待たず、自分が試行錯誤することが大切だ。

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