2014年5月17日土曜日

14096 1.29cmのカプセルで30種の血液検査


14096-追加(Aug.1,2016)

テラノス社の訂正報告
詐欺罪として扱われた
本件のカプセルは血液ラボではなく、指先で採血した血液テストを行うというFDAの基準に変更するとの発表が5月19日に出されていたことが判明しましたので、追加報告いたします。過去2年間のテストデータは無効とすると訂正する由。
ラボ基準の機器とは別のFDA基準のものと認定された模様。Dec.5-Dec.11Bloomburg Businessweek誌によるとホームズ氏は血液検査の事業を2年間禁止され、彼女の資産は45億ドルからゼロに落ちたとForbes誌は見積もっているよし。(http://money.cnn.com/2016/05/19/news/companies/theranos-corrects-tests/)

1.29cmのカプセルで30種の血液検査
(コレステロール値テスト;300円という破壊的技術の出現か)

もうAtlantic誌で読まれたかもしれないが、ご紹介するのは、この女性の視野の広さからである。
それは『1日24時間あるうち、なぜ午前0時から6時の間にジェット機を利用しないのだろう』と考えたフェデラル・エキスプレスの出現時と似たものを感じさせる。
Disruptive Innovationはもう20年近くの昔、C.クリステンセンが言いはじめたが、単なる技術革新というよりは、既存の優良企業を市場の片隅に追いやるような破壊的な技術といわれる。

Elizabeth Holmes Theranos
古くは蒸気機関、自動車、油圧シャベル、電話、オフィスコンピューター、コンテナ船、DTP、パソコン、半導体、携帯電話などが挙げられ、今や殆どで日本が得意とする産業に成長している。
この破壊的革新は、既存の手続きやプロセスを置き換えるという点で、無視しえない変化と影響をもたらし得るし、シカゴでの検査料も下がっている。(http://www.wired.com/2014/02/
elizabeth-holmes-theranos/)

血液検査のプロセスの改革

最近現われたのは、既存の手段や手続きをバイパスし、大幅な時間や費用の短縮を実現するものである。エリザベス・ホームズは11年前の19歳、スタンフォード大学の学生時代に考えつき中退しテラノスを起業した。この改革は、目に見えるモノではないから少々分かりにくいが、宅配便の出現に匹敵するかもしれないと感じられた。

何をするかと言えば、2千年前から行われてきた、血液を採って治療をする瀉血(しゃけつ)なのだが、従来型のアンプルに採り、医師の注射で採決された血液がセンターに送られ2週間くらい掛かって返事が返ってくるというプロセスである。
これを針の先で突いて出てくる程の血液で、何百種類ものテストが行なえる。それは標準のコレストロール検査から、ガン、心臓病、複雑な遺伝子分析にまでわたる。

そしてこれらは、米国の医療保険(メディケア、メディケイド)の標準額の半額くらいに下がるのだが、それには同社の手続きの透明さがなくては実現しなかったという。テラノス社のサイトでの価格は、血液型;$2.05(200円)、コレステロール;$2.99(300円)、鉄分;$4.45(450円)という値段である。

その目標は

米国では毎年膨大な数の検査が行われているが、余りにも多くが緊急治療室(ER)で行われている。しかし、緊急でない予防治療である方が好ましいし、嫌なことを聞かないで済む。患者はワルグリーンという薬事雑貨チェーンの1つに行き、朝血液のサンプルをテストすれば、4時間後の検査はでて、午後には医師はその結果を使って診断に役立てることができる。
サンプルで採られる血液アンプルも、従来の10cm長さのものでなく、たった1.25cm長さで1滴の血で30くらいのテストができる。
妊婦の血液テストであれば通常なら$2,000(20万円+)になるかもしれないが、$35(3,500円)で済む。そればかりか、アンプル血液の取り扱いミスの93%が起りうるが減らせる。

料金が下がれば、定期的に検査することで、ある時点だけの結果でなく、頻度を増やせばトレンドが解かり変化が見えるようになる。さらに期待できる変化は、生活の変化により血液の変化がみえるようになる点にある。全米に拡がれば、これからの10年間での血液検査料の節約は、メディケアで$980億ドル(10兆円)、メディケード保険で$1040億ドル(10.6兆円)になるというから20兆円の社会コストダウンである



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