2014年8月24日日曜日

14127 ヘッジファンドはお仕舞いか



14127

ヘッジファンドはお仕舞いか 
(ウォールストリートで注目される日本人)

なぜ1000分の1秒のために3億ドル投資か

株式市場がどんどん高速化され、今やナノ秒で競争する傾向にたいし、これは正しいのかCBSテレビの日曜番組「60分」が817日再放送された。Flash Boys(副題;ウォールストリート反乱)マイケル・ルイス著を題材ににしたもの。

株のプロの話しというより、世界の証券取引を変えてしまうような話で、珍しく日本人(日系人?)が登場し脚光を浴びたので注目した。概要は下記である。http://www.cbsnews.com/news/is-the-us-stock-market-rigged/

なぜ取引を超短時間で行うのか

rbc4.jpg 会社A社の株式を大量に買う人がいれば、株価が上がるからである。株価が上がるなら、その上がる前に割り込んで買えば必ず儲かる。(写真はWALLSTREETANDTECH.com

《そもそも何故、何億円もかけてでも発注をそれほどの超スピードで行なうのか。それは、今の取引の半分はコンピュータで自動に行われているからだ。

そこで、NY証券取引所の周囲には、川を隔てたニュージャージ州側にも多数の取引所ができている。その1つとシカゴの取引所を出来るだけ直線で結んでスーパーコンピューターを結べば、ほぼ同時に売り買い出来る。つまりは1千分の1秒のために3億ドル(300億円)投資しても、元がとれる計算ができるからという。

何かがおかしいと考えたB.カツヤマ氏

カナダのロイヤルバンク(RBC)に勤めていたが、どう買い注文を出しても、必ず値段が上がり出し抜かれているのは、自社のラインが遅すぎると感じた。そこで、この人はヘッジファンドの最大の会社を訪ねてやってみた。ところが、そこで発注しても同じ結果がでたマンハッタンと河をはさんだNJ州には13の証券会社が繫がっているが、どこからもスッキリした、納得できる答えは聞けなかった。

RBC銀行を辞めて、同社に勤めるアイリッシュ系の高速ヘッジファンドの通信のプロも交えた取引チームを編成し調べた結果、この数社が受発注を順を決めて流していること、それで年間3億ドルも稼げると分かった。(毎日の取引量が膨大なため、1セントずつ取られても巨額になる)
明らかに透明性に欠けた取引である。スピードが速すぎるにしても、全社が出し抜かれるなら、結局はプログラムがそうなっているという事になる。カツヤマ氏は色々と検討し全部の会社に同時に発注すれば、彼らより先に発注できるというからくりが判明した。


先着を優先するのは合法だ。多くの投資家に相談したが、正しい取引に訂正するのは誰も興味がない。おかしい話だが、どこが違法かわからないからでもある。
カツヤマ氏はIEX(インベスターのエクスチェンジ)を設立し、ゴールドマン・サックスや投資家からは強い支持を受けたという。


なぜこんな若者が米国証券界の中で注目を集めたのか?、

それはウォールストリトに正直さを取り戻すことが、証券業界のためになると皆が知っているからだと著者はいう。
日米では正直者が勝つ世界であって欲しいものだ。


正直な話だが、何かがおかしいと感じた人は、他にもたくさんいた筈だ。だが、なぜだと考えて、実際に世界1のファンド会社を訪れて、やってみて、やはりおかしかったと実験するまで検証して
みた人はいない。


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