興味と自分の利益は同じこと
NHKが捏造ニュースで敗訴したことを批判したが、そのあとで、これは良い報道だと思うものを流したので、公平のためにも概要を述べておきたい。ご覧になった読者にはくり返しで恐縮だが、家庭でも使える内容なので繰返す。それはJapanTV1月10日報道の「深か読み」である。
ものを決めるトレーニング
「選挙権は何歳からが適当か」という議題がある。18歳から投票権という権利だけを持たせて、成人の大人のもつ義務や責任は負わないでよいか。何も知らなければ判断できないではないか。まずだれに投票してよいか分からないから、興味がないのだろうとか、議論が展開する。
今の国の財政はGDP2年分の国債という借金を若者も負わされているのだから、それを考えれば権利どころか、すでに大変な返済義務を負わされているではないかという意見もある。
「興味がない」という回答
原因は自分の利益に関係しないと思うからである。本人達が直接に関係することは、興味がないはずがないし、親や教師よりも生徒達が主体になって決めるべきだという考え方が根底にある。
「スエーデンでは修学旅行にゆく場合の内容を学生が決めている」というのだ。
生徒の中には、修学旅行に行かせられる家庭と、そうでない家庭がある。行くか行かぬかを議論し、どこへ行くか、その予算はどうするかという議論を生徒達がやっているというのだ。
大人が子供の代わりに勝手に答えをだして、それを押し付けては何も面白くなくなる。そうしていながら、最近の子はリスクを取らないとか、外国へ出たがらないとか言ってはいないか。子供の頃から自分の身の回りのことは決定プロセスに参加させるべきだという結論であった。
人の欲しがるものは何か考える
日本で教育を受けて、なまじ優等生のような気分で米国にきて戸惑うのは、こちらでは底辺の人でも知っている常識がないということ。
私のような影でいたずらだった人間は、人の逆なことばかり考えていたから多少はマシだったが、金の使い方、家や車の修理、投資、ローンの借り方、税金申告、社会貢献、、
学校では何も教えず、何も知らなかった。
イノベーションとはとか、起業とはとかいう前に、人が欲しがるものは何かを考えたことがありますか、ということである。順番が逆な感じがするのだが。
自分の出したお金の配分に「興味がない」でよいの?
字引を調べると、 Interest;興味・好奇心、金利、Interest Group(利益集団):共通の利益・関心・目的をもつ団体とある。興味と利益は同じことなのかとわかる。
興味があるという事が、「自分の利益に関連するということ」を教えることになるのだ。
政治に「興味が無い」学生は、「税金として集まったお金の使い道に興味がないということになるが、それで良いのかね」ということ。
そういえば、子供の使うものは、子供の意見をきいて考えるという意見も出され、英国では選ばれた学生は模擬選挙をやっているという。政治家も学生向けの回答と大人向けの回答を用意して説明しているという例もあった。
つまりは、物事には必ずお金が必要で、その資金・予算はどこから持ってくるのか、何を優先的に選択して実行するかを経験させてゆけば、どんな決断も難しいことではない。
ルール作りが下手だというが、どういうルールで実行するか考えさせ、作らせて見ればよいということで、素晴らしい内容であった。
最後に少し混ぜ返すようですが、お金に関係しないことで、興味があることは、人のためにならないものと、なるものがあります。
ならない物はあそびです。なるものは仕事です。じゃあNPOは何んなのか?
お考えをお聞かせ下さい。(追加1)
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