2014年1月16日木曜日

14048「翼を下さい」日本から世界へ

14048

「翼をください」日本から世界へ
(若者は再び海外に飛び立つ)

3等海曹三宅由佳莉さんの「翼をください」という歌には感動し、青年時代を思いだした。
最近の学生は日本の大学から海外へと学びにでるといういう。次世代の育成の現実はどうかを【033】にて、日本から米国への留学生が減っていることを述べたが、最近はすこし流れが変わりつつあるという嬉しい話を教育ファンドに関係する知人から聞いた。

米国の大学が学生を募集している
成績が優秀であれば、といってもSAT、エッセイなど共通申請書(Common Application)はそろえる必要はあるが、入学できるレベルであれば、国籍を問わず受けいれる有名大学がある。ハーバード、イエール、プリンストン、ダートマス、MIT、アムハーストの6校を挙げていたが、ほかにもある。

エッセイでは特に学校側が聞きたい内容は「貴方の失敗・挫折経験」だという
失敗経験が採用の面接では大事だと(42)で述べたが、大学でもそういう質問をしているとは思いにもよらなかった。知人が募集しているのは、この次のランクだという。いわゆる総合大学というよりは、もう少し少人数で授業も学生と教授の議論から学ぶことを重視しているという。

いずれにせよ、各大学は求めるレベルに達した学生の応募を受けた場合は、次に「必要があるなら奨学金を出します」ということで、家族の所得が6万ドル以下の家庭では、全額を奨学金でまかないますというものから、色々なレベルがある。
目指すところはウオールストリートの投資での大金持ちになってもらおうと言うよりは、意図を持ったグループ・コミュニティー(共同体)を創りたいと考えているようである。

日本の学生が大きく変わったこと
2011年の東北大震災から2年半もたったが、この震災を契機に日本が変わり、学生が変わった。震災から2年半たっても、いまだに東北で各企業は何をしたのかというのが最大のテーマになり、中国やインドに関するものを追い抜いている。これは人としてあの災害をどう受け止めて、自分は何をしたのか、企業はどういう行動をしたのかを観察しているのだ。

その企業の行動を調査したいという学生が増え、同時に企業だけでなく、学生達もただ自分だけが安泰な人生を送ろうというよりは、何か世の中に役立つことをせねば、という考えに変わってきている。闇雲に有名大学から1流企業に入り、会社のいうがままに転勤を繰返して一生を送ろうというよりは、どう生きるかを考え始めたのだ。

いま米国に留学したいという学生は、半数以上がいわゆる帰国子女(親の駐在と共に子供時代に米国生活し日本に戻った人)で、そういう人の半数以上は英語は問題ない人たちだという。
このカテゴリーに入らなくても気落ちする必要はない。米国は熱意とやる気がある学生にはドアを開く学校が必ずあるからだ。

中国で学んだ人は、これから英語圏に移ることが難しければ、その中で、どのような職業につけばよいかが難しい。私見だが、法に基づく契約による取引を行う欧米の仕組みの方が合理的かつ安定しており、暴力による統治が不可欠な人治主義よりは、外国人が活躍できるスペースがあるように思う。

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