2013年9月1日日曜日

180721(13901追記) 自動走行車で世の中は変わるか[58]

180721(13901追記 働き方が変わる)

自動走行車で世の中は変わるか[58]
(高齢者の都市部集中か地方分散か)

シェールガス、水素、電気など車の駆動源とは別に、ZNPのロボカーは自動制御できる、日産も自動運転する車を2020年までに発売すると発表し車は自動走行に向かっている。これで、急に飛び出す自転車もさけたり、追突や正面衝突もなくなれば素晴らしいことだ。
運転手はエンジンのスタートしたあとは、普通の運転をするのだろうが、グーグル社がテストしている地図情報で無人運転がその次にくるのだろう。
マップさえ正しければ、道路工事や事故による路線変更などの場合に、地図の臨時変更を加える発信ができれば、グーグルマップでGPSのガイドで適当な速度で走ってくれるかもしれない。
無人自動車が買えるような値段なら、世の中はどう変わるのだろうか?  

(A)高齢者が車を利用できる社会  
読者との対話で気づいたが、大事なことを見落としていた。  
それは高齢者が車(運転とはいわないが)=自家用車を利用できれば、都会にすむ必要はかなり減るだろうということ。自動に切りかえたらその間の記録がGPSか何かに残るように出来ていればよいという。そういう記録をスマホかなにか自動で受け付ける会社があり、保険会社と連動していれば安心だ。

さらに飲酒運転は禁止されていても、自動に切りかえたと店の人の通報確認したら、そこからは乗って帰って宜しいということになり、飲食業の売り上げは間違いなくふえる。
むろん無人にきり変えたら、特定の場所まではその日は運転できなくなるだろうが。

更にいえば、一定の町村地域では、自動走行に指定されていれば、そうしないと運転できないようにできるはずだ。そうなれば、事故は極端に減らせるはずだと、電機のプロがいう。不確定要素の殆どは、人間がやることだから、機械ならプログラムされたらその通り走るはずだという訳である。
高速道路だけを走る長距離運転手に限らず、運転したくない人は、その時間を音楽・読書・TV・睡眠などに使いたいのだという声もある。

(B) 緑の多い田舎か、やはり都市部か  
生活の場としての居住地と職場との距離は、新たな交通手段がふえれば、遠のくよりは近づくことになる。交通手段があれば、地方に分散して住んだ方が、経済的でかつ環境も健康的である。
高齢者の都市部集中の理由は3;なにかといえば、要支援のヘルパーの通いと、病院通いが多いこと、コンビニやスーパーでの買い物が必要だというのが大きい。

田舎ではバスが来ない場所が多く、また高齢者にも茂原の海岸で駅からの往復1千円、有料かつ高価である。これよりは、自宅に一台ミニカーがあり、自動運転してくれれば、人生の終末期の2,3年前までは、かなり田舎生活がひろがりそうだと期待できる。
いや、バス会社やタクシー会社も黙ってみている手はない。毎日外出する元気な人も居るかもしれないが、平均が週に3回だとすれば、殆どは車庫にあるわけだから、自社で無人運転車を何台かもって、保守サービス付きのリースを始めたり、バスのような使われ方も始るかもしれない。

年寄りの行く場所が決まっているなら、町村で保有して、巡回移送サービスや、皆で集まりるお茶会などにも使えるだろう。いろいろな形態で利用されると思うが、やはり、自分で持ちたいという人もいるだろう。そういう人達を多数抱える町村が収入も増えるなら、地方の活性化につながると思われる。

(C)通勤時間は生活の一部  
米国と比べて日本がユニークなのは、大学のキャンパスが大都市に集中している点である。なぜこれほどにと思うほどだが、勉強やスポーツのためには、大都会にいる必要はない。それに学生数が減ってくると、外人留学生も重要な収入源になるから、田舎にあった方が採算上も有利になる。昔、私自身も夏休み山や海に行った以外は、殆どキャンパス1キロ以内から出たことは少ない。

話しが跳ぶがシカゴの郊外には、市中の2倍近い4.5百万人をこえる人が住むが、工業用の部品の生産は非常に小さな専門工場(ジョブショップ)で造られる。こうした工場で働く技能工は多くが契約社員である。
税法上有利だから20人以下の人数におさえて、経理や福利厚生の書類仕事などの不得意な理系の大卒技術者のオーナ経営者も多く、いやな仕事は人材派遣会社にやってもらう。

働き方改革は、大都市集中を解消する
その下で働く技能工は10年以上のベテランだと7万~9万ドル(7~9百万円)稼ぐから、100万円よけいに稼げてもダウンタンで働くのはご免だという。特殊な(工作)機械が使える人は10万ドル以上である。
40時間以上働くと、その部分は5割り増しになるから残業を週10時間を希望する。自宅から30分以内で残業週10時間稼ぐと、都市部へ日に2時間通勤するよりは年に100万円(1万ドル)余計に稼げるからだ。

というわけで、今や工作機械を売るのか、それを扱える技能者を育てるのがメーカーの仕事か分からない。というよりは、機械にもよるが中古も含めれば5万ドルからで手に入るが、良い技術者を探すのは容易ではない。だから人材育成と、技能者のレベルを理解できる人材能力の査定者(同じく技能者)も重要な仕事になっている

なぜこういう遠回りなことを述べたかというと、欧米のような通勤が自己負担の国では、交通手段とそれを使う人の時間が、日本より分かりやすく、こういう人達は、自分で運転しない車なら、少しは遠くても構わないと考えるかどうかで、需要予測が変わるからだ。しかしガソリン代が上がってくれば、燃費とのいたちごっこである。

働き方が変わればよいと考えて、訪米してきたインターンK君に助けられ、説明するため5年前に始めたこのブログの初期の部分をお読みいただきたい。日本は工場を都市部に引き付けて、田舎の若者を引き抜いてしまったが、これから中間点にもどす時代になったのだ。13502夢のもてる社会;仕事と生活時間の切り分け 【002】

技能者の人口は足りないが、事務職の人たちも結婚相手を見つける適齢独身者を除けば、人材育成は都会がよいかどうか、大いに疑問をもっているからである。これからは、著名コンサルタント会社の予測するような都会への集中は起こらないし、逆に分散するのではなかろうかと考える。




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