決定できない障壁は何か【015】
モノが決められなくなっている理由を考えてきたが、それは頭だけで考えて実行面の現場がついてゆけないことが分からない企画と実行計画のためである。
またいじめなどの解決には、社会正義による価値観の観点がよわすぎるのだ。
目立つことはさけて、同じコトをやっていれば安全か。自分の組織の温存だけのルールだと、実行の強制が欠けルール過剰のたこつぼ社会になり、誰も逃げ出せないのだ。具体的にすこし掘り下げてよう。
目立つことはさけて、同じコトをやっていれば安全か。自分の組織の温存だけのルールだと、実行の強制が欠けルール過剰のたこつぼ社会になり、誰も逃げ出せないのだ。具体的にすこし掘り下げてよう。
(1)起きるまで先送りする日本の弱点
大津波と聞いて1番気になったことで、まえから訴えてきた日本の弱点の最たるものは、起るまで代替策を検討せず、急場しのぎの対策は規定が細かすぎて実際には機能しないことだ。細則無視で緊急処置を押し通すリーダーシップが欠けるのだ。政治リーダーに対し予算を認めない市民にも、反対した政党にも責任はある。つまりは皆の責任だ。
① 先送りの弱点は緊急対応ができないこと
(A)マラッカ海峡は大丈夫か
隣国がミャンマーを通る原油ルートを建設中である。希土類のでるチベットを強引に併合し、カザフスタンの南隣ウルグイにも住民を大挙して送り込んだ。同じく希土類の出るミャンマーでは、オイル・ガスのパイプライン建設で縦断し同じ手法で乗っ取りを仕掛けた。その悲鳴が「マンダレーの死」という歌声でウエブで拡散している。レアアースは電気自動車のバッテリーに欠かせない。やはり28(にはち)の原則を守りリスク分散することであろう。電源でも、仕入先でも、無くてはならないものは、すべて複数の入手先を維持し続けることが、少々のコストアップはあっても、非常時には命を守ることになる。
パイプラインが完成すれば、マラッカ海峡はいつ閉鎖されても困るのは日・韓・台ほかの諸国である。電源でも輸送ルートでも同じで、定期的に第2ルートを使っていないと、いざという時に走れない。ミャンマーの自立のためには《資源のでる不動産を外国企業への販売を禁じる隣国と同じ政策》をとるように薦めることであろう。
(B)国内にあるものは何でも使えるはず
目の前に津波が迫っている非常時には緊急事態を宣言したら、平時の手続きは3ヶ月や半年は棚上げできる法律があるべきなのだ。
古い話では御巣鷹山の救助の際、在日米軍の横田基地が近くにあり、夜間用ヘリコプターも提案されたがこれを断わられたという。3・11の原発事故で米軍の支援リストに無人ヘリも提供を申し出たが、そのヘリについて考えられるあらゆる質問が返ってきただけ。
要するに非常時も平時も同じように正確を期して時間をかけすぎる。何かをして失敗すると非難が多すぎるから、慎重にという消極さがでるのだ。
古い話では御巣鷹山の救助の際、在日米軍の横田基地が近くにあり、夜間用ヘリコプターも提案されたがこれを断わられたという。3・11の原発事故で米軍の支援リストに無人ヘリも提供を申し出たが、そのヘリについて考えられるあらゆる質問が返ってきただけ。
要するに非常時も平時も同じように正確を期して時間をかけすぎる。何かをして失敗すると非難が多すぎるから、慎重にという消極さがでるのだ。
緊急の人命救助のためなら、国や自治体の首長は国内にある人材も機器も構わず使う要求権があると考えてよいと思う。パイロット付きでよこせでよい。
補償は、市価を超えないものとするという法律を1本通しておけばよい。高い借りを作りたくないとか、いろいろな配慮があるとはおもうが、余りにも大事をとりすぎている感がある。国に勝てる企業は少ないから、高ければ払えないといえばよいのだ。お隣さんから芝刈り機を借りるつもりでよい。
② 国民やマスコミが反対論ばかり聞いていると何も纏められない
北方4島が生き返ってきた。つい数年前までは2島+で妥結するかというところまで歩み寄った筈だ。日本人は国の代表に任せてそれでよしとする能力に欠けているか野党の声を聞きすぎるのではないかと感じる。
北方領土のロシアとの妥協はまあ半分ずつの2島が妥当な線だろうという常識論ではなく、相手が2島で受けそうだと分ると、「なぜもう少し欲張らないのか」という国民の欲や『売国奴』という野党の批判をおそれて、頑張りすぎて総てを失う”国益論”が強すぎ、結果として実効支配を長引かせる結果になる。
少数派の意見や批判を聞かない議論だと、出来ないことの言い訳か、出来たことの宣伝でおわる。反対論者を参加させるのは多数派を正直にさせ、議論を事実に近づける知恵である。その意味から、米国でも必ず反対意見の持ち主に1、2割か半分くらいかの時間をさく。
NHKの日曜討論は一見すると公平そうだが、少数派の意見のPRの場だと感じる。各党はこういう条件なら賛成という政策提言はない。与党対野党で野党の方が10名以上に対し与党は2名、つまり5倍の野党の偏った反対理由や党のPRの場になっている。つまりは誰を選挙PRさせるかということで主催者が影響力をもつ。
それよりは、原発を継続するとしたらできる条件は何かの議論の方がよい。やらない条件や障害を聞いて歩くのは、やらない方への誘導だし、電気料金がいくらまで上るならやめるかという方が公平だ。事故の確率はどの位か、なぜ日本は電気料金が高いのか。地元への補助金は適切か。こういう議論が望まれている。
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